Episode34 ページ34
「A!これ持って!!」
花火大会当日の朝。
スーパーの開店早々に私はユウキと共に買い出しに連れ出された。
「男は胃袋で掴むものよ!」というユウキの信念のもと、私たちは手料理を持参することになったのだ。
実際、ユウキはその料理の腕で今の彼氏をゲットしたらしい。
「出前取るって言ってたから無理に作らなくても…」
「何言ってんの!!せっかく今以上に仲良くなるチャンスじゃない!!」
「ユウキにはステキな彼がいるじゃない!もしかして二階堂さんに乗り換える気?!」
スーパー内だということを一瞬忘れて叫んでしまい、慌てて口をつぐんだ。
「別にそんな気ないわよ。ライブの日、ニカちゃんにも彼氏いること話したし。私はニカちゃんの笑顔をファンとして見守っていけたら、それで充分なの」
「ふぅ〜ん」
「私のことなんかより、Aの方こそ、みっくんといい感じじゃない!連絡取り合ってよく会ってるんでしょ?この辺でいい女っぷりアピールして、みっくんの気持ち掴まなきゃ!!」
「な、何言ってんの!私と北山さんは別にそんなんじゃないよ」
慌てて否定すると、ユウキは「へぇ〜」と目を細めて冷たい視線を寄越した。
それぞれ両手に材料の入った袋を抱え、私のアパートへと戻ってきた私達は、早速キッチンに立つ。
ユウキの指示で生ハムと野菜のサラダ、鶏の唐揚げ、筑前煮を作ることとなり、私は筑前煮担当となった。
このメニューも「みっくんは絶対家庭的な料理の方が好きだから」というユウキが決めたものだ。
きっかけはどうであれ、友人と共にキッチンに立つのは楽しい。
手を動かしながらも他愛ない会話に爆笑しながら作業を進めていると、あっという間に3品を完成させた。
「それにしてもやっぱりちょっと早いんじゃない?ちょっとうちでゆっくりしてく?」
料理を容器に移し、それらをトートバッグに詰めながらユウキに声をかける。
「何言ってんの!むしろ時間足りないんだから、急いで出るよ!」
「え!!?だって約束は7時だよ?いまはまだ4時過ぎ・・・」
「いいから!ほら!早く!!」
そう言うとユウキはさっさと荷物をまとめ、玄関へと向かった。
「え!!?ねぇ、ちょっと待ってよ!!」
私は急いで荷物を掴み、後を追った。
511人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
SaYaKa(プロフ) - yndreamv0mm0vpqさん» コメントありがとうございます!!たくさんドキドキしてもらえるように頑張ります^ ^ (2018年8月2日 7時) (レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
yndreamv0mm0vpq(プロフ) - 今後の展開がすごく気になります。2人はどのようにして再開し、恋に発展して行くのか。ドキドキ。楽しみにしています。 (2018年8月1日 18時) (レス) id: 59b8f94fa2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:SaYaKa | 作成日時:2018年7月31日 1時