Episode25 ページ25
「A！何ボーっとしてんの！行くよ！」
ユウキの声で我にかえる。
溢れかえる人波に圧倒された私は、さっきから完全に雰囲気に飲まれてしまい、子供のようにキョロキョロしながら右往左往している。
「ユウキ！置いていかないでよ！私、ユウキとはぐれたら迷子になっちゃうよ！」
「もうっ。ほら！行くわよ！」
ユウキにガッチリ腕を掴まれ、ぐいぐい引っ張られる。
私は、為すすべもなく彼女の後を小走りで追いかけた。
「とりあえず団扇とペンラはマストだから！！」
ユウキの指示に従い、グッズ売り場で団扇とペンライトを購入する。
北山さんの団扇を選ぶ私を見て、「へぇ〜。Aって、みっくんがタイプなんだ〜」とニヤついている。
「別にそんなんじゃないけどさ･･･」
はぐらかしながら買ったばかりの団扇に視線を落とす。
自然な笑顔の北山さんと目が合ったような錯覚を覚え、私は何だか恥ずかしくなって団扇をバッグにしまった。
念には念を入れて、ドーム内でも飲み物を購入し席につく。
(あ！そうだ。席が分かったら教えてって言われてたんだった)
ユウキが飲み物を買っている間、私はスマホを取り出し北山さんにメッセージを送る。
本番前で忙しいかなと思ったけれど、思いのほか速攻で返信がきて驚く。
(この日の為にたくさん残業して一生懸命仕事頑張ってたんだもん。大好きなニカちゃんがファンサービスしてくれたら、きっとユウキ喜ぶよね)
さらにその後彼女を待ち受けるサプライズを考えると、自然と頬が緩む。
「ちょっとA！何ニヤニヤしてんの？」
気づくと飲み物を手にしたユウキが、怪訝そうな顔ですぐ隣に立っていた。
「べ、別に。ニヤニヤなんてしてないよ」
慌ててスマホをしまうと、私たちは連れ立って席へと向かった。
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SaYaKa(プロフ) - yndreamv0mm0vpqさん» コメントありがとうございます!!たくさんドキドキしてもらえるように頑張ります^ ^ (2018年8月2日 7時) (
レス) id: d50237b6e9 (このIDを非表示/違反報告)
yndreamv0mm0vpq(プロフ) - 今後の展開がすごく気になります。2人はどのようにして再開し、恋に発展して行くのか。ドキドキ。楽しみにしています。 (2018年8月1日 18時) (レス) id: 59b8f94fa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SaYaKa | 作成日時：2018年7月31日 1時
