お山のHappy day

来世でも君に ページ19

“来世でも好き” の続き。

Sside


智くんと過ごす休日。

なんとなく空を眺めていたら色んなことを思い出した。



彼と出会った日。

彼と初めて話した日。

彼の才能に驚いた日。

彼の優しさに気づいた日。



今思えば、これら全てが彼を好きになる要素だったのかもしれない。


好きで好きで仕方なくて、でも伝えることが出来なくて1人泣いた夜もある。



彼から告白された日は本当に嬉しくて
何度も｢嘘じゃない？｣って聞いたんだよね。

後半は少し呆れた顔して｢本当だよ｣っていう智くんに感情が溢れて抱きついたのを今でも覚えてる。


あの時は困らせて ごめんね。
びっくりして信じられなかったんだもん。
許してね...






付き合ってからはお互い幸せで、
もちろん喧嘩もあったけど いつも智くんが優しく俺を包み込んでくれるから悲しいことなんて1つもなかった。



今もそう。
この空間が何よりも幸せで
どんな物よりも きらめいて見えるんだ。


それが全部、智くんのおかげだと思うと
俺は一生、何度生まれ変わっても この人のことを好きになるんだろうなって思った。



かけがえのない日常に智くんがいる。

それだけで今日の俺は幸せで、
きっと明日の俺も幸せになれる。


でも、今日の俺は少し寂しがり屋だから
その腕で抱きしめてね。




あ、そうだ このことを隣にいる彼に話してみようかな。

きっと驚いちゃうね。


でも伝えたいの。
貴方のこと、こんなに好きなんだよって
ちゃんと届けたい。



口に出すのは苦手だから ゆっくりなるかもしれないけど最期まで聞いてね。


それから、来世でも俺を迎えに来てね。

何度だって俺は貴方に惚れるから。



end

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