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ある日、私が妹の部屋に行くと、細身の彼女に似合わない刀が飾ってあった
うっすらと感じる霊圧に斬魄刀だということはすぐに分かった
妹に聞くと、とても悲しそうな顔をして
「姉様、お願い。私の分まで自由になってください…」
そういった
そして妹はカミサマのところに行くのと、話してくれた
カミサマ、なんのことか分からなかった
お爺様に聞いたら
「お前はまだ知らなくていいことだよ」
としか言われなかった
気になった私は青崎家の文献を読み漁った
まだ幼くて読めないものも多かったし、理解が出来なかった
ひとつだけ、比較的分かりやすかったのがあった
母上の書いた日記だった
そこには青崎家と龍、神様の話とたくさんの姉達の話
運命の子をどうしても自分たちの代で出したい
そんな自分勝手な願いが沢山書かれていた
1人産まれたら刀を与えて素質があるか見る
素質が見られたら育て、無いものは消す
2番目が産まれたら素質を見て、1番目と比べる
そうやって何人もの姉が命を絶たれた
それを知った私は今まで以上に鍛錬に励んだ
私のためでもあり、妹を守るためでもあった
それから数年、私は斬魄刀の具現化に挑戦した
両親から脅しが入ったのだ
お爺様の許可なしに無理やり服従させようとしてしまった
あの日初めて龍を見た
あおとあかは綺麗な東洋龍だった
2人と戦うことになったけど、私は弱かった
大事にしてる子達と戦うのは気が引けてしまったのだ
傷つけたくない
けど向こうはお構い無しに攻撃してくる
全身傷だらけで血まみれになっても泣かなかった
攻撃もしなかった
あおとあかが鋭い爪で背中を切り裂かれた
今までと比べ物にならないくらい血が吹き出た
でもその時にはもう痛覚がなかった私は、痛みに泣くことは無かったが出血に耐えられなくて倒れた
それでも負けられなかった
ここで負けたら妹の命が危ない
そう思ったら無意識に体が動いていた
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作者名:切人(スランプ中…) | 作成日時:2020年11月12日 12時