53 ページ5
.
『…ん、』
「あ、起きた?おはよう」
ずっと暖かいななんて思ってたらお兄ちゃんに抱きしめられてた。
『…ずっと抱きしめてたの、?』
「そうやで、俺もちょっと寝ちゃったけど。」
昔は毎日抱きついて寝てた、それが日常だと思ってた。
大人になるの変わるものなのね。なんて。
「たまにこうやって寝るのもええなぁ、」
『そうだね。』
あ、センラどうなったんだろう…。
「A〜おはよう、どう?ゆっくり眠れた?」
『せんら…』
センラがニコニコしながら部屋に入ってきた。
センラが笑ってるだけで涙が出そうになる。
「なんで泣いちゃうの〜〜もう解決したから安心し?
志麻くんもありがとう、ずっとAのそばにいてくれて。」
「ええよ、でももう泣かせんでや。」
「この子すぐ泣くの!」
『泣いてない!』
「そう言いながら目に涙溜めてるのはどこのAさんですか〜?」
センラから逃げるようにお兄ちゃんにギューって抱きついた。
「まって〜センラ嫉妬するで」
「やっぱセンラくんやなくてお兄ちゃんがええねんな〜?よしよしかわええねぇ」
「まぁ、でももうAのことは泣かせへんよ。
ずっと笑顔でいてもらうからね。」
『…!』
「頼むで。」
お兄ちゃんがセンラに私を渡した。
「あれ?軽なった?」
『…そんなことない』
「最近食べてないやろ、俺が仕事でおらんかったからってダメやろ!」
『…』
「今日はみんなで食べような。」
笑顔で頭を撫でられるのが好き。
怒ってる顔は嫌い。
なんて子供らしいかな。
「A、ごめんね。こんな騒動に巻き込んじゃって。」
『全然気にしてないよ』
「嘘つき。ずっと泣いてたやん」
『…む。そんなことない』
「…俺は何回も言うけどAが好きで、大好きで、Aには傷ついて欲しくないの。
だからずっと笑顔でいてくれる?」
『…ねえ泣かせに来てるでしょ〜〜〜』
「また泣いちゃうのか…」
よしよし〜って子供をあやすかのように慰めてくれるセンラ。
いつの間にか部屋から出て行ってたお兄ちゃん。
リビングできっとセンラを支えてくれてた渉くんと優くん。
そばにいてやれなくてごめんね。
『だから、ずっとそばにいて。
私をずっと笑顔にさせて。』
「当たり前やろ。俺のAやねんから。
遠慮せんで。」
563人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2021年8月17日 23時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:キラ | 作成日時:2019年1月23日 0時