鬼になった元柱【鬼滅の刃】

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『なに？本当は殺す気なんてなかったんだけど』

｢…っ、げほ、｣

『あーあ、炭治郎くん。血だらけで可哀想。でも、とっても美味しそうな血だね。』

｢…っおまえ、…Aなのに、俺は、お前の首を斬れない、っ、｣

『私の知らない記憶、そうやってあなた達は語るけど本当なの？本当の記憶？

もしかしてさぁ、騙されてるとか、無い？』




苦しそうに息をする炭治郎くんを横目に優しく頭を撫でる。


『炭治郎くん、こんなに傷つけちゃってごめんね』

｢Aさ、ん｣

『……殺す気なんて本当はなかったの。でも無惨様の為なんだから。』



『…でも、ごめんね。すこしだけだから。』





血気術、極楽浄土(ごくらくじょうどう)




私の考えた楽になれる、血気術。

無惨様に言えば使わないでいい、そう言われてしまうから。



『すこしだけ、楽になれると思うから。』


苦痛で仕方なかっただろう、2人ともの苦痛を私は救ってあげた。



『…っ、2人とも私は大好きだから、…っ、ぎゆうさんと、炭治郎くんが、大好きだからこんなことしたんだよ…っ、』

｢…っ！Aさん、記憶…！｣

『なにも、言わないで！』




私は何も思い出してない。

ただ、2人といるのがとても懐かしくて心地がよかっただけ。



｢A、もう今は敵同士だが、今でもお前のことを敵だと思ったことは無い。｣

『…どういう、ことなの？』

｢…いつまでも夜柱、十六夜Aだろう。｣





" はじめまして！夜柱、十六夜Aです！
皆様の手を引っ張らないように頑張りたいです！"






『…水柱、冨岡義勇。私は貴方を認めていた、嫌われてるなんて言っていたけど、本当は嫌われてないから大丈夫だよ』





これ以上ここにいれば私が可笑しくなる。無惨様のところは行けばいい。




｢A、行かないでくれ｣

『…だめ！行かなきゃなの！』

｢お願いだ。行かないでくれ。｣



『……私は、上弦の零。無惨様の下僕なんだから。』





私は目から血を流した。






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