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試合前日 火神目線




景虎さんについて、ジャバウォックの奴らの元へと



行った黒子を追いかけて訪れたのは、



ヤバそうな店…



俺たちがついた時、黒子がリーダーのナッシュに



蹴り飛ばされていた。



あの野郎っ…!



ナッシュに殴りかかるが、いとも簡単に交わされて青峰と二人で睨みつける。




「てめぇら…ウチのチームメイトに何してくれてんだよ⁉」



青峰の低く怒りがにじみ出る言葉も、



ジャバウォックは笑い飛ばす。



たまらず殴りかかろうとした俺と青峰に、



赤司の落ち着き払った声が飛んだ。



「やめろ。」



「赤司くん…」



黒子が声をかけると、赤司は頷いた。




「分かっている。お前のことだ。選手ならば



決着はバスケで…とでも言うのだろう。」



「はい、お願いします…」




「ここで殴り合っても無意味なだけだ。



行くぞ。黒子の手当てが先だ。」




黄瀬が黒子を支えて立ち上がり、




俺たちが背中を向けかけた時、




シルバーが大声で笑いだした。




「なんだそりゃ!わざわざくだらねぇこと言いに来て、



蹴りもらってそのまま帰る。間抜けな上に腰ぬ…」




突如現れた、紺色のチャックがないパーカーを




フードを被って着た女が、ピンヒールで




ナッシュとシルバーの腹を蹴る。





「っ!なに、しやがんだッ⁉」




『躾がたりねぇのか?相手は日本のサルだ。



アメリカのつもりでやんじゃねぇよ。』




流暢な英語でナッシュとシルバーを叱るその女は、




これだけ馴れ馴れしくしているということは




ジャバウォックの関係者なのだろう。




『てめぇ…何のつもりだ?』




『お前らが相手をミンチにしようが関係ねぇ。




つか、無様で面白いしな。だが、ここは日本だ。




傷害事件にされて終わりだぞ。挑発するのなら明日、



試合で存分にやれ。いいな。』




一度そこで言葉を区切った女。次の瞬間、その口から



スラスラと日本語が紡がれた。



「…悪りぃな。サルに情けをかけるつもりもねぇが、



あしたの対戦相手がいなくちゃこっちも楽しめねぇからよ。



引いてくれねぇか?」




背を向けたままの女の言葉に、赤司が口を開く。




「わかった。もとよりこちらにその気は無いからな。


お前こそ、その野良犬を飼いならしておけ。」




「もう飼いならしてるが…そっちのサルもな。」




「……行くぞ。」



赤司のその言葉で、俺たちは全員引き返した。





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作者名:舞華 | 作成日時:2017年11月26日 20時

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