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麗香目線
「は?一ヶ月後にキセキのドリームチームと試合?
聞いてないわよ。」
「当然だ。今言ったからな。」
先日のストバスの大会で、なっていないプレーをしたので
みっちり練習をさせた後、私の別荘の大広間に
全員集まって思い思いなことをしていると、
当然のように隣にいるナッシュがそんなことを言った。
本当に急。しかもこの前から一ヶ月後なんて…
後少ししか残されていないじゃない…
「で?どうしたいのよ。」
「さるののバスケがいかに甘いかってことを教えてやるんだよ。」
「そう…でも、強いわよ。キセキの世代は…」
マネージャー兼プレイヤーとして中学時代、
一緒に活動してきたからわかる。
彼らは本物の天才たち。そして、火神大我も…
「俺らが負けるとでも思ってんのか?」
突如割り込んできたシルバーの言葉に、
私は眉根を寄せて首を横に振った。
「まさか。私が直々に加入して指示をしているチームなのよ?
負けるわけないわ。そういうのじゃないの。
彼ら、私が知っている頃とは大きく変わってた。
少し、面倒なことになりそうね…
まあ貴方たちはいつも通りにやればいいわよ。」
キセキの団結力の強さ…
それは時に、強大な敵をも超えてしまう。
現に火神大我と黒子は、無名の新設校でありながら
キセキを倒したしね。
気がかりでならないわ…
手は、打っておくべきね…
私はスマホを取り出して、ある人物に電話をかけた。
「もしもし、私。キセキとの試合の件は聞いているでしょう。
調べて欲しいのよ、相手の動向…」
『承知いたしました、お嬢様…』
手短に終わらせた電話の相手は、
本宅の管理を任せている宮野。
実に優秀で口も固いから、
裏で手を回す際に使うにはもってこいなのだ。
「ふぅ…」
・
まあ、いざとなったら私も試合に出ようかしらね…
でも、最初は観客席で見ているだけにしましょ…
キセキの驚く顔が楽しみだわ…
・
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作者名:舞華 | 作成日時:2017年11月26日 20時