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黒子目線
あんな麗香さんを見るのは初めてで、
正直面食らってしまいました。
「おい黒子、…あの女、何なんだよ。」
日向先輩の言葉に、僕はただ首を振った。
「僕にもよくわかりません。中学時代、
彼女はマネージャー兼プレイヤーとして
男子バスケ部に所属していました。
ですが、スタメンではあるものの
本人が拒否してあまり試合には出ていませんでした。」
「なんか、顔は可愛いのに性格は、…
って感じの子だったわね。」
それは僕もものすごく思いました。
中学時代はもっと…
「中学時代は優しかったですよ。
幼馴染を助けるために自分の思いを
押し込んだくらいですから。」
僕の言葉に、カントクは頭にはてなマークを浮かべた。
「どういう事?」
「麗香さん、あの容姿ですからすごくモテたんです。
それで、中学1年の時、虹村 修造先輩と付き合い始めました。」
「待て。虹村ってあの中学No. 1 PFか⁉」
日向先輩の言葉に、僕は頷いた。
虹村先輩は、中学からバスケを始めて
全国大会の優勝常連校、帝光中学の
主将を務めるほどの人でしたから。
小学校から始めていれば、その実力は
キセキの世代以上とまで言われていましたし…
「そうです。あの二人、すごいラブラブだったんです。
でも、進級してしばらくすると虹村先輩が
お父さんの病気の治療のためにアメリカに
旅立つことになって…赤司くんが他の部より
一足先に部長になった時、彼に二重人格の
兆候が現れ始めました。いち早く、
それに気がついたのが幼馴染の麗香さんでした。
彼女は、赤司くんが自分に惚れていることを利用
しようと考えました。」
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作者名:舞華 | 作成日時:2017年11月26日 20時