Episode2 -6 ページ16
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お待たせしました生中ですと店員さんが運んできたビールにさっそく口を付けてごくりと飲んだ雅紀くんがジョッキをテーブルに下ろすなり言った。
「で、何を悩んでるわけ？まさかさっきのイケメンのこと？」
「ち、ちがうよ！」
「なんだ違うの？あのイケメンに会うために配達に行ったのかと思ってたんだけど、はずれかぁ」
「う…」
当たらずとも遠からず。
さすが雅紀くん、私のことをよくわかっている。
櫻井さんが来なかったから松本さんだっただけで、むしろ雅紀くんの言ってることは大方当たってるとも言えるかもしれない。
「じゃあこないだからなに悩んでんの」
「……実は、その…」
なんとなく言い出し辛くて口ごもる。
雅紀くん催促することもなく、のんびりと焼き鳥に手を伸ばす。
私はというと何口かビールを飲んで口の中を湿らせて、ようやく口を開いた。
「実は、気になっている人が……というか、その……ついつい考えちゃう人が……」
「いるの？」
「……いないこともないかもしれない…みたいな…」
「どっちよ」
笑いながら聞き返す雅紀くんに私は意を決して「いるかも」と答える。
曖昧な返事を聞いても嫌そうな顔一つしない雅紀くんは、その唇から「ふーん」と息みたいな声を出した。
「まさかAの恋愛相談に乗る日が来るとはなぁ」
「え、ち、ちがっ…」
「違わないよ。それって恋の悩みでしょ」
からりと言ってのける雅紀くんはちょっと目を伏せて目の前に置かれたカツオのたたきに大根おろしを乗せる。
その動作を見ながら私はビールに手を伸ばして、残っていた数口を一気に喉に流し込んだ。
「すみません、レモンサワーください」
と女性の店員さんを選んで声をかけて、それから雅紀くんに向き直る。
「……やっぱりそう、なのかな…」
「うーん、まぁ、とりあえず話してみ」
雅紀くんに促されて、私はここのところの出来事をぽつぽつと話し始めた。
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iCHiKA(プロフ) - あまさん» コメントありがとうございます。前作からのお付き合い感謝いたします。習慣ですか！とても嬉しいです。引き続き楽しんでいただけるように頑張って執筆していきますね！お付き合いよろしくお願いいたします。 (2019年12月22日 17時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
あま - 前作から拝見させていただいています!!!更新が楽しみすぎて毎日寝る前にこのページをチェックするのが習慣になっています!!! これからも頑張ってください!!!! 楽しみにしてます!!!!! (2019年12月22日 2時) (レス) id: 5287825b4c (このIDを非表示/違反報告)
iCHiKA(プロフ) - 愛梨さん» コメントありがとうございます。前作も読んでいただいたとのことで、とても嬉しいです。面白いと言っていただけて大変光栄です！応援ありがとうございます、今作もお付き合いいただけますよう頑張らせていただきますね。 (2019年12月8日 17時) (レス) id: a52d40e8ad (このIDを非表示/違反報告)
愛梨 - 前作の「甘く、沈む。」から読ませていただいてます。とーっても面白いです。更新大変だとは思いますが、頑張ってください。応援してます。 (2019年12月8日 16時) (レス) id: 714c843cad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2019年12月7日 13時
