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あれから、目黒を避けるようになった。




"用事がある"とか言い訳をして、もう一緒に帰らなくなった。








後ろの方の渡辺にも気を使わせてしまっていて、
申し訳ないけど。










『……あー…』








こうやって、寝起きも悪くなっていく一方で。









「Aー、朝ー!」




『分かってるー…』




「遅刻するよ!」




『今起きる…』






思いため息をついて、起き上がった。








…………









「最近本当にやる気のない顔してるわねー、失恋でもした?」




『…してない』




「別に休んでもいいよ?」




『休んだら負けたみたいじゃん』




「……あんた、またなんかされた?」




『されてないよ』






そんな会話を、洗面所でしている。


のんびりと髪にアイロンを通す私と、
忙しそうに洗濯物を伸ばしているお母さん。






「…ならいいけど。ちゃんと人頼んなさいよ」




『うん』






1週間たって、そろそろ
一緒に帰れない理由が底をついてきて。





"俺なんかした?"


"なんでもない"




何にもならないメールのやり取りに飽きてきて。







「夕方お買い物行くけど、何か買ってくる?」




『大丈夫』




「はーい」






だんだんと近づいてくる夏休みに、不安を抱きながら。






『…あ、オレンジジュース買ってきて欲しい』




「いいけど。相変わらず好きね」




『100%のやつね、パックの』




「はいはい」






あの3人組に会わなくてすむと思うと楽だけど、






いよいよ目黒と接点が無くなると思うと、


ちょっとどころじゃなく、




寂しい。







「……なにぼーっとしてるの。急ぎなさい」




『…わ、時間やば』






かけ途中のヘアアイロンのコンセントを引っこ抜いて、
今度は慌ただしく廊下を走った。











朝のメールは来なくなった。











ちょっとした会話も無くなった。












今日も、
目黒とは関わらないと決めて。





心のどこかでは、
会いたいと思って。

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作者名:MooN | 作成日時:2022年1月31日 20時

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