君の隣が似合いたい【黒】 (ページ3)

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「はーい始めるよー！」

数学の先生が教室に入ってきて、3時間目が始まった。

私は完全なる文系で、数学なんて大嫌い。

先生は何も悪くないんだけど、顔を見るとうんざりするまでになってしまった。

「じゃあ最初ってことで、抜き打ちテストやりまーす！」

『うっわおまじか…』

クラスメイトの半数は私と同じように項垂れる。
隣のコイツも例外ではなく。

「去年何やったっけ…」

…私の方が点数良さそう。
流石に何やったっけとはならないもん。大丈夫。

「ねえAちゃん、好きな数字言って」

『なんで』

「分かんなかったらそれ書くから」

『私に責任転換しないでもらって』

「好きな数字は」

コイツ、人の話聞けないのかな。

『…じゃあ17』

「さんきゅ」

結局答えてしまった。
これでコイツより点数低いはムカつく。

「はいじゃあ始めまーす」

コイツには負けねえ、と1人で闘志剥き出しでシャーペンを握った。

…………

「はい終わりー！後ろから回収！」

抜き打ちテストが終了。

手応え的には5割できた。多分。

「今回ガチで行けた気する」

独り言なんだかどうなんだか分かんないのやめて欲しい。
あと、さっきとはガラッと変わって自信しかないみたいな表情も謎い。

「17って書きまくったからいけると思うわ。まじAちゃんありがと」

『え、書きまくったの…？』

「うん」

うん、じゃねーわ。
コイツ勉強苦手なんだな。

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