〇恋はわからないことだらけ-Red ページ12
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休講が重なってお互いたまたま午後がお休みになったから
私のお家で誠也くんとのんびり過ごす。
って言っても誠也くんは部活があるから
夕方には行かなきゃいけないんだけど。
新しいイヤリングのイメージを描きながら
隣でスマホを見てる誠也くんの香水の匂いを感じて
ひとりでにやにやしてたら、
誠也くんがごそっと動いた気配がして。
誠「もうあかん。A補給」
「ひゃぁっ、」
後ろからぎゅーって抱きしめられて
さっきよりずっと香水の匂いが近くて心臓がドキドキしちゃう。
「な、なに？誠也くん」
誠「A補給してる」
「なるほど？」
納得してみたけど、意味はいまいちわかってない。
やけど誠也くんに抱きしめられるのは嬉しいから
腰に回ってる腕をちょっとだけ握ってみたら、
誠「A、こっち向いて」
「ん？んんっ」
誠也くんの方を向いたらちゅ、と重なる唇。
何回されても慣れへんからほっぺが熱くなって
誠也くんにそのことを言ったら
「ほんなら慣れるまでちゅーしたろ」って
この間ちゅーばっかりされて熱が出そうやったけど、
それでもやっぱり、今日もほっぺが熱くなっちゃう。
「誠也くん、まって」
誠「待てへん。ほら、ちゃんと息しぃ？」
「んん、む、りぃ」
長めに重なるキスとか、
唇をかぷって食べられるようなキスとか
ちゅ、ってついばむようなキスとか。
キスっていっぱい種類があるんだって誠也くんから教えてもらった。
それと、誠也くんはキスが上手で。
「んーっ、せ、やくん」
誠「ふふ、……ちゅっ、ほんまかわえぇな」
「んむぅ、」
私は息するのもせいいっぱいなのに
ちらっと目を開けてみたら
誠也くんは楽しそうに笑ってるから
ちょっとだけ悔しくて。
やっぱり慣れてるんやなぁって。
私以外の女の人ともキスしたことあるんやろうなぁって思ったら
ちょっぴりムズムズする。
誠「A、なんか考えてるやろ？」
「ううん、誠也くんちゅー上手だなぁって」
誠「ふはっ(笑)
なんやねんそれ。めっちゃかわえぇやん」
「……かわいくないもん」
いじけて膝を抱えたら
その膝ごと背中から抱きしめられて誠也くんの体温に包まれる。
誠「俺がキスうまいって思ったん？」
「……うん、」
恥ずかしいから膝に顔を隠しながら頷く。
誠「……それは、Aが俺とちゅーするんが気持ちいいってことやで？」
耳元で囁かれた言葉に
ほっぺがぶわぁっと熱をあげた。
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作者名：マリア | 作成日時：2023年12月1日 22時
