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十二 ページ13

「鱗滝先生っ......好きです」

「済まない、俺は生徒とはそんな関係を持とうとは考えられない」


どうやら、モテていたのは私だけではなかったようだ。

そのことが分かった今日。とても平和だ。
今は、現在廊下の角で見つからないように隠れている。

昼休み中なのだが、廊下を通ってご飯でも...と、考えていたらこの告白シーンに鉢合わせという訳である。
とりあえず隠れているが、多分錆兎にはバレているだろう。

だから、こんなにもアプローチをしてくるんだ。


「俺はAが好きなんだ」

「(ふざけんな鱗滝ファンクラブに殺されるだろうが)」

「...A先生と鱗滝先生は付き合ってませんよね!?」

「嗚呼、俺の片思いだ。駄目か?」

「......っ!済みませんでした、さようなら!」

「(あーあーあーあ!行っちゃったよ、もー!)」


告白していた女の子はぽろぽろと涙を流して、廊下を駆けていってしまった。

幸いにも私はバレなかったが、錆兎には余裕にバレていて、足音が私に近付いてきているのを感じた。

逃げよう(白目)。


「おりゃ!」

「!?」


錆兎を押し退け、食堂にlet's go!

......出来るはずもなく、いつの間にか錆兎の胸元にすっぽりと収まっていた。

ですよねー、なんて思いながらも反抗する。


「離せ離せっ!ご飯食べられなかったらどうするんだ!私のオムライスっ」

「逃げようとするからいけないと思うが?人の顔を見て逃げるな」

「誤解です〜っ!」

「ほぉ......はは、こんなの前にもあったな」

「そうだから離せっ!オームーラーイース!」


暴れる私に、錆兎の息がふっ、と私の耳に掛かって、思わず動きが止まった。

が、それもまた一瞬のことで、また暴れる。


「はぐらかすのはずっと変わらないな。なぁ、返事をくれ」

「.......私は__」

「おい、今日部活あるらしいぞ。面倒くさいよな〜」「まじでー?」

「おらぁっ!」

「ぐ......」


よく分からない誰かの生徒の声で、正気に戻る。

何を言おうとしていたのか、それは私にも分かっていない。
返事をしようとしていたのか?それとも、違うことなのか?

......なんでそんなに私に執着するんだか。

正気に戻った私は、錆兎の吹っ飛ばしてすぐさま食堂に逃げるのであった。


「鱗滝先生......なんか、ごめんなさい」

「......なんでそんなに返事をくれないんだっ......」

「さーせん......お、奢りましょうか?」

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(プロフ) - 更新待ってます (2020年1月14日 2時) (レス) id: 75338ea4b0 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ岡(プロフ) - 続きが気になりますが、無理せず頑張ってください! (2020年1月6日 4時) (レス) id: dc2340447c (このIDを非表示/違反報告)
きょんくま - 続きが気になる! 更新頑張ってください (2019年12月10日 23時) (レス) id: 84b976fd79 (このIDを非表示/違反報告)
橙咲智歌(プロフ) - キミの小説は凄かった!!ごめんなさいすっごく好きですこのシリーズ!!!!!!更新待ってます…!!!頑張ってください!!!! (2019年10月31日 0時) (レス) id: ab073858ed (このIDを非表示/違反報告)
山さん - 宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん宇随さん← (2019年10月8日 0時) (レス) id: 118fe0956f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:明晰夢を毎回みたい! | 作成日時:2019年9月13日 19時

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