鈴の音［鬼滅の刃］ (ページ14)

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十一話　義勇side ページ14

飢餓状態になっている鬼は親でも兄弟でも殺して喰べる

栄養価が高いからだ

今までそういう場面をやまほど見てきた

この娘は怪我を負わされており、それを治すために力を消費している

鬼に変わる時もかなり体力を消費するはずだから、間違いなく今は

重度の飢餓状態

一刻も早く人の血肉を喰らいたかっただろうに

守る動作俺に対する威嚇

かちんっと刀をおさめる

こいつらは、何か違うのかもしれない

俺は、鬼に手刀を売ったそして鬼は気を失った

近くにあった小さい竹を二個もってきて、先ほど戦っていた一人に竹を加えさせ

もう一人アイツの所にいた一人の妹をだしてやる

仰向けに倒れている少年に向かい、おんぶ紐をほどく

気配はこの娘と同じ、鬼だ

でも、なんだか…不思議な感じが…

顔を見ると、見たことがあった

俺「…A？」

そうだ、最終選別の時、錆兎を助けてくれた命の恩人だ

それから、鱗滝さんの家へたまにだがよく遊びに来ていた

俺も彼女と親しくしていた

この兄の妹なのか？まず本当にAなのか？

でも、顔立ちからそうだ。

そして、母からもらった鈴のついた髪紐が彼女だと語っている

そうか、彼女が、鬼に…

あの日、錆兎を救ってくれた恩を忘れたことはない

きっと、一生忘れられない

あの時俺は頭のけがで動けなかった

あのままだと、錆兎は死んでいた

でも、俺はこのざまか。

自身の手を強く握りしめ、竹を加えさせる

鬼にやられたであろう、深い傷

他の者より、傷が深い

自身の手ぬぐいを使って止血をする

そして、そっと頭を撫でた