淡い恋心

続き2 ページ36

伊「…あいつは、何事にも自分より他人が大切だと思っていて、一生懸命で、人の面倒見が良くて、強くて、………誰よりも優しい。」





聞いているだけで私の顔(しのぶちゃんの顔)は赤くなっていくのが分かった






伊「そして、こんな俺を好きでいてくれる。俺にとって唯一無二の存在だ。こんな所が好きだな。」





こんな風に思われていることが嬉しくて、涙が出そうになった








貴「…伊黒さんはAのこと、ゾッコンなんですね」





小芭内は目をそらしながら



伊「…ああ。」




と、一言言って少し笑った







貴(胡)「お茶持ってきましたよ」




しのぶちゃん(私)が立っていた



お盆の上にお茶とお菓子を乗せて持ってきていたので、受け取ろうとした





胡(貴)「ありがとうござi…きゃあ！」






しのぶちゃんの体に触れた瞬間、光に包まれた








貴「なに？あの光…」



胡「何だったんでしょうね？？」





って、もしかして




それに気づいた私達は、急いで私の部屋の鏡を見た




貴「やったぁ！元に戻ってる！！」



胡「一時はどうなるかと思いました……」



元に戻ったのを確認したのと同時に安心していたら









伊「…おい。どうゆうことだ？」





背後に黒いオーラを出した小芭内が立っていらっしゃった






まずい、これは怒られる！！





胡「て、てことで私は帰ります！Aまた！」






貴「しのぶちゃん!?!?」





待ってー！！しのぶちゃん逃げないでー！





伊「詳しく聞かせてもらおうか」





逃げようという思いも虚しく私は全部小芭内に話した









伊「なるほど、鬼の血鬼術で入れ替わったと」



貴「そうです…」




伊「なんで、早く言わなかったんだ…」




貴「すみません…」





伊「…ｷﾞｭｯ」




小芭内にきつく抱きしめられた






伊「本当は伝えるつもりはなかったのだが、聞かれてしまっては仕方が無いな」




貴「あ、もしかして、私の好きなところのやつ
か。」





伊「そうだ。」




そう頷いてからまたきつく抱きしめ耳元で





伊「―――さっきの事本心だ」







貴「……ッ////」







そう言ってくるものだから、恥ずかしすぎて私も小芭内の事をｷﾞｭｯと抱き締め返した








暫くの間私達はずっと抱きしめたまま―――








・




後日談


伊「もう、入れ替わらないでほしいな、心臓に悪い」





こんな事を言っていた小芭内でした笑





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