寝てる間だけ何故か鬼滅の世界にトリップして、しかも鬼舞辻倒すまでつづくとか…マ？

其ノ拾 ページ10

『ご、ごめんなさい…！！』


何に対してなのか分からない謝罪をしながら部屋を飛び出した。


あの場にいたら、恥ずかしすぎて死んじゃうよー…。



(その後)

｢Aさんまだ怪我が治っていないのに…。悪化したら貴方のせいですよ？(黒笑)｣

｢…すまない。｣


ーーーーーーーーーー

『いてててて…』


ヒリヒリと痛む背中に縁側で蹲った。


逃げてきちゃったよ…もう宇髄さんと顔を合わせられないわ…トホホ。しかも、怪我治ってないの忘れてたし。


仰向けに寝転がって、庭をみると綺麗な蝶々が楽しそうに飛び回っている。


『あー、私も蝶になって自由に飛び回りたいなぁー。』


馬鹿みたいなこと言いながら、ごろんと寝返りをうつと、女の子がにこにこしながら此方を窺っていた。


『うわびっくりしたー…！カナヲちゃん…！？』


そう言ってからハッとした。名前まだ教えて貰ってないんだった…


｢……(ﾆｺﾆｺ)｣


気にしてないみたい。


そうだ、折角だから、仲良くなりたいな…！


『私、夢宮Aっていうの！ホントは鬼殺隊員でも隠でもなんでもないんだけどね、胡蝶さんに怪我の治療してもらってるんだ〜』


｢……ﾆｺﾆｺ｣


やっぱり反応が無い…こうなったら炭治郎みたいに押していくしかないよね！


『深夜に森を歩いてたらさー、鬼に出くわしちゃってさー、ほんとびっくりだよねー！』


｢……ﾆｺﾆｺ｣



『えっとその…蝶の髪飾りすごく似合ってる！胡蝶さんとお揃い…？素敵だね！2人とも美人だし…！』


マシンガントークをかましていると、カナヲちゃんがコインを投げた。キャッチしてそれを確認すると、


｢あ、ありがと…ぅ。｣

『……!!』


ようやく口を開いて、嬉しそうに微笑んでくれた。


すっごく嬉しい。


『うん…！あ、私そろそろ戻るね！』


手を降ってカナヲちゃんにバイバイをした。

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