Sing a song. ２【歌い手短編集】

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A)まふくん、どうする？時間まだ大丈夫？









結局ショッピングモールでお買い物をすることになり、巨大な店内をぐるぐるしてたらあっという間に夕方。









カフェに入って沢山歩いた疲れを癒しながら、私はまふくんに問いかけた。









まふ)んー、僕はこの後特に何も…









予定を確認するためか、おもむろにスマホを取り出して画面をタップし始めたまふくんの、









ふと、その声と手が止まった。









A)…まふくん？どうしたの？









みるみるうちに顔が青ざめていくまふくんに、おかしいと思ってテーブルに身を乗り出す。









するとまふくんは、さっとその手の中のスマホを隠してしまった。









まふ)ぼ、僕、今日の夜友達と予定あるの忘れてましたっ！間に合わないかもなので、今日はこれで失礼しますね！









A)えっ、まふく、









あたふたと席を立つと、律儀に自分の分の料金をテーブルに置いてまふくんはカフェを飛び出してしまった。









……おかしい、でしょ。明らかに。









だってそもそも、夜に約束してるんだったら今から行って間に合わないなんて相当遠い場所だ。









まふくんがそんな遠出を忘れるはずないし、何より声が上ずってたり妙に顔色が悪かったり、不自然すぎる。









なんなんだろう。私に言えないこと、なのかな。









まふくんはお仕事忙しいし、たぶんそっち方面のことなんだろう。









なんて、無理に自分を納得させて、会計を済ませてカフェを出る。









A)ただいまー……………ぇ、









程なくして家に戻ると、玄関にまふくんの靴。









なのに、…家の中からは、まふくんの声が一切しない。









A)………そらる？まふくん？









いやに静かなリビングに入ろうと、ドアを開けると。









異常な光景が、目に飛び込んできた。

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