計画 ページ26
そう言うと，江口さんは机にうつぶせたまますやすやと眠ってしまった。
賢章さんと顔を見合わせて，瞬きを3回。
「……寝ちゃった」
「爆弾落とすだけ落として寝ちゃったね」
もー，俺まだ来たばっかりなのに！と拗ねる賢章さんを宥め，江口さん抜きで酒をちびちびと消費していく。
「――脈，ないと思う？」
「まさか」
賢章さんからの問いに即答する。
「だよねえ」
ここ1，2週間はAちゃんと会えていないから直近の様子はわからないけど，先日のちゃっかり女子の内容もそうだし，憎まれ口を叩きながらもAちゃんは江口さんにすごく心を許している。多分本人は気付いていないけれど，よく絡む仲間内の中でも，江口さんとは圧倒的に物理的な距離も近い。
江口さんは明らかにAにちょっかいをかけにいくし，ああ見えてAちゃんは可愛いし性格もよくて皆から可愛がられているから，仕事相手やスタッフなんかに男からすれば下心丸見えな声をかけられることも多かったけれど，その度に江口さんが相手に無自覚な牽制をかける場面も何度も見てきた。
……と，ここまでは最早俺や賢章さんをはじめとして，仲間内からすれば周知の事実。
もういいから早くくっつけよ状態を1年弱程見せられてきた身からすれば，自覚したのならすぐに想いを伝えてしまえばいいのにと感じてしまう。
「自分のことになると2人とも鈍いんだよなあ」
「Aちゃんの方はどうなんだろうね」
「俺，最近Aちゃんと現場一緒にならないんだよ。花ちゃんは？」
「同じくです」
「そっか。……2人が上手くいってくれたらもちろん嬉しいけど，江口さんが動く気ないんじゃなあ」
「……動きます？」
「ん？」
「僕達が」
そう言うと，言わんとすることが分かったのか，賢章さんはにやっと悪戯そうに口角を上げる。
「動いちゃう？」
「動いちゃいましょ」
「確か次，来週集まる予定だったよね」
「そうそう」
「江口さんにはサプライズで」
「てかもう今電話してみます」
「確かに。早めにスケジュール押さえとかないと」
連絡先一覧から検索して，発信ボタンを押す。
程なくして電話が繋がった。
「あ，もしもし？ごめんね仕事終わりに」
電話の相手は何の警戒心も持たず，どしたの久しぶりだねーなんて笑っている。
「――あのさ，来週うちで闇のゲームの収録するんだけど……Aちゃん，サプライズゲストとして出演してくれない？」
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皐月(プロフ) - Aさん» ありがとうございます^^元々，恋人関係のあまあま江口さんのお話を書きたくて執筆を始めた作品なので，更にのんびりペースですがお付き合い編も少しずつ書き進めていきますので，よろしければご覧ください(^^)/ (2020年11月15日 18時) (
レス) id: d2e19bebfe (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 更新お疲れ様です！気になる展開です。続き楽しみにしています！頑張って下さいね。 (2020年10月25日 22時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - Aさん» お返事遅くなりました。ありがとうございます^^のんびり更新となりますがお楽しみいただけたら幸いです！ (2020年10月22日 19時) (レス) id: d2e19bebfe (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 最近読み始めたんですが素敵すぎて一気に読んじゃいました！これからも更新楽しみにしてます！！ (2020年10月16日 1時) (レス) id: a957c976a9 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - お久しぶりの投稿となってしまいました。2週間ほど私生活がばたついておりましたが少し落ち着きましたので，また少しずつですが更新していきたいと思います。のんびりとお楽しみいただけたら幸いです(^^) (2020年10月16日 0時) (レス) id: d2e19bebfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：皐月 | 作成日時：2020年9月8日 21時
