いつものやつ ページ18
「――で，相談についてなんですけど……」
とりあえずとビールで乾杯して，注文したつまみが少しずつ届いた頃。えぐが真面目な表情で切り出した。
「ん，どーしたよ」
「A，今日の収録でいつもどおりでした？」
「……ん？」
「それか、今良平さんと共演してる作品で何か悩んでたり」
矢継ぎ早に質問されるも，その内容は何度も聞いたフレーズばかりで。
というか，ついさっきAに伝えたのがまさにそれだ。
「……え，何，いつものやつ？」
A絡みの相談，というところまでは予想通りだったのに。
軽く聞き流そうとするも，えぐはいつになくマジな表情で続ける。
「や，でも今回は本当に最近様子がおかしくて」
「どんな風に」
「俺と話すとき目逸らすし，考え込むような表情よくしてるし，仕事以外でたまたまスタジオとかで会うとビビられるし」
「……ほー」
「でも，宏太朗に聞いても，梅ちゃんに聞いても「俺に対しては普通ですよ？」って言うし」
今日の収録中，収録後のAの様子を思い出す。
「確かに，いつもより少し様子が違ったような……」
――えぐの話題になったときだけ。
「やっぱり。……良平さんならAに慕われてるし、何か聞いてるかなと」
本人に自覚はないのだろうが，どこか寂しそうな表情のえぐに，今日収録したラジオを早く聞かせてやりたい気持ちでいっぱいになる。
あー，そうか，――こいつらそういうことか。
「……えぐ的にはさ。Aの様子が変わったきっかけについて心当たりとかないの？」
そう問うと、目線を空中に投げ考えるような仕草をしたあと、多分きっかけとかではないんですけど、と前置きをして口を開いた。
「2週間くらい前に、Aと2人で飲みに行ったんです。多分そのときより前に会ったときにはいつも通りだった気がするんで，何かあったならそのあたりかと」
……いや、きっかけそれだろ。
という心の声は飲み込んで、その代わりにすっかりぬるくなったビールを煽る。
「えぐってさ、結構女性との距離感っていうの？まあ職業柄ってのもあると思うけど、そういうの気遣ってんじゃん」
「まあ確かに……2人で飲み行ったのはAが初めてだったかもしれないです」
「どうしてAとは行ったの？」
「壮馬と3人で行く予定だったんですけど，急に壮馬が来れなくなって……」
「じゃあ。――同じ状況なら，A以外の女性でも飲みに行ってた？」
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皐月(プロフ) - Aさん» ありがとうございます^^元々，恋人関係のあまあま江口さんのお話を書きたくて執筆を始めた作品なので，更にのんびりペースですがお付き合い編も少しずつ書き進めていきますので，よろしければご覧ください(^^)/ (2020年11月15日 18時) (
レス) id: d2e19bebfe (このIDを非表示/違反報告)
サチ - 更新お疲れ様です！気になる展開です。続き楽しみにしています！頑張って下さいね。 (2020年10月25日 22時) (レス) id: 379e7fdd5e (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - Aさん» お返事遅くなりました。ありがとうございます^^のんびり更新となりますがお楽しみいただけたら幸いです！ (2020年10月22日 19時) (レス) id: d2e19bebfe (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 最近読み始めたんですが素敵すぎて一気に読んじゃいました！これからも更新楽しみにしてます！！ (2020年10月16日 1時) (レス) id: a957c976a9 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - お久しぶりの投稿となってしまいました。2週間ほど私生活がばたついておりましたが少し落ち着きましたので，また少しずつですが更新していきたいと思います。のんびりとお楽しみいただけたら幸いです(^^) (2020年10月16日 0時) (レス) id: d2e19bebfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：皐月 | 作成日時：2020年9月8日 21時
