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「あとね，チーズケーキも美味しそうなんだよ〜見て，これお店のインスタ」
「うわこれ絶対美味しいじゃん……どうしよ，どっちも食べれるかな」
「一個頼んでシェアしよっか」
「する〜！」
まるきり女子のノリで西山とはしゃぎながら，スタジオ入り口へと向かう。と，これまた見慣れた後ろ姿が目に入った。
「あ，パイセンだ」
「ほんとだ」
いち早く気付いた西山が，たたたっとその後ろ姿にかけていったかと思うと，ぴったり背中に体を沿わせて膝を曲げた。いわゆる膝かっくん。
「──うおっ！」
案の定バランスを崩したパイセン──江口さんは，こちらを振り返るや否や，私と西山の姿を認めてくしゃりと笑った。
「なんだ，お前らか。びびった〜」
「お久しぶりです，江口さん」
「パイセンどこ行くんですか？」
一応事務所の先輩だと言うのに，2人とも膝かっくんについては特に触れず会話が進む。こういう扱いをするのは梅原もだけど，そろそろ江口さんは後輩に怒っても良いと思う。うん。
「昼過ぎから撮影があるんだけど，その打ち合わせしてて……今から昼食べ行くとこ。2人は？」
「私達も今空きで、近くのカフェに行くとこだったんです」
「てことでパイセンも行きましょ」
流れるように西山が江口さんをランチに誘う。友達か？
「俺は全然行きたいけど……Aちゃん，いい？」
「もちろんです！」
江口さんとお話するようになったのはここ半年くらいの話だけれど，私の周りにいる友人からしょっちゅう名前は聞いていたので，先輩相手だけれどなんだかもっと前から知り合っていたような気分だ。後輩にお財布扱いされたり弄られたり，慕われているのは間違いなくてもなかなか特殊なポジションだなと思うけれど，それも江口さんの人柄がいいからなんだなと思う。
元々人懐っこいタイプの西山や花ちゃんはともかく，梅原も懐いてるんだもんなあ。
……なんてことをのんびり考えていた私は，すっかり忘れていたのだ。
――西山の人間観察力の高さを。
*
「――あ，そういえばさあ」
私の正面に西山が，そして西山の隣には江口さんがそれぞれ着席し，一番人気だというデミグラスソースのオムライスを3人分注文した。注文を取った店員さんが去っていくや否や，西山が不意に口を開く。
「ん？」
「A，梅ちゃんと何かあったの？」
「ぶっ」
「ちょ，汚い」
「Aちゃん大丈夫？」
丁度口に含みかけていた水を吹き出しそうになって，慌てて机にコップを置く。
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皐月(プロフ) - kanさん» 梅ちゃん初めてで，デレをどういう風にするか迷ったのですが自分の好みに忠実に甘々で描かせていただきました笑 更新もある程度のスパンで投稿できるよう頑張ります💪お読みくださりありがとうございました！ (2022年4月19日 23時) (
レス) id: 89f7f3e095 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - ゆるめさん» あの顔であの声であの性格でそんな甘えられたら何でも言うこと聞いちゃいますよね(？)ありがとうございます☺️しばらくは短編をぽつぽつあげる感じになるとは思いますが，ゆるくお楽しみいただければ幸いです☺️ (2022年4月19日 23時) (レス) id: 89f7f3e095 (このIDを非表示/違反報告)
皐月(プロフ) - 砂糖醤油キャベツさん» 二度目のコメントありがとうございます(^^)拗ね梅ちゃんの破壊力すごそうですよね~~ (2022年4月19日 23時) (レス) id: 9efd3c4f11 (このIDを非表示/違反報告)
kan - しゅきです…（死） 甘ったるすぎて元気が湧いてくる() 学生さんなんですね…！更新も、勉強もがんばって下さい！！！ (2022年4月18日 21時) (レス) @page49 id: 722b421661 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるめ(プロフ) - 完結おめでとうございます〜！梅ちゃんがしょぼんってしながら｢痛かった｣とか言うの可愛すぎます！！！！！無理のないよう頑張ってください！次の作品も楽しみにしています👌🏻💙 (2022年4月17日 8時) (レス) @page49 id: aa2e2f3b40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：皐月 | 作成日時：2021年5月11日 21時
