貴方はカモ

7話 ページ9

『あら、いらっしゃい』

｢えへへへ来ちゃった｣









。









『今日も来たんですね』

｢Aちゃんに会いたかったからね｣









。









『…また来てくれたんですか』

｢だって俺Aちゃんのこと好きだもんね！｣

『…』

｢照れた？｣

『照れてない！！』









。









『…』

｢無視はやめてよ！！！！｣









。








『今日も？』

｢結婚しよ｣

『仕事しろ』









。









『…………』

｢それでね、炭治郎ってやつがさぁ！！…Aちゃん？｣




そんな可愛く首を傾げても無駄やぞ

鬼退治はしないのかと聞くと目を逸らした




｢だって鬼の音がしないからわかんないんだよ｣

『音…？』

｢ｯ…うん。俺耳がいいからさ、どんな音でも聴こえるんだ。だからそれで判断するんだけど見つからなくって｣





それから人が考えている事や寝てる間でも聞こえるのだと教えて貰った。

それじゃあこの数日間、私が我妻さんをカモとして扱ってたのもバレてたのかな、なんて罪悪感が湧いた






『騙されてるのに分かってるのにどうして信じるんですか？』

｢俺が信じたいからだよ。それに騙す方はそれをする程の理由があるからね。｣

『ふーん』

｢えっ｣




『死なないでくださいね。お人好しさん』


その日の料金は罪悪感からのサービスをした

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