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29. ページ31

なんで…??
私、内緒にしなきゃいけない事を言いそうになっちゃったんだよ………?





「な……なんで………………(グスッ)」





さくら「言いそうになっちゃっても、北山さんの前では泣かなかったんだよね?」





「泣いたら…宏光に迷惑かけちゃうもん……」





さくら「ほら、Aちゃんは北山さんに迷惑かけないように泣かないようにして…北山さんのためにピアノの練習しようとして……本当に大切な人なんだなって私には分かるよ?」





……大切な人……。





「あのね、私宏光と一緒にいる時胸がドキドキするの……」





この一言でさくら先生の顔が真っ赤になった。





さくら「それは…………………いや、とにかく北山さんのためにピアノ頑張ろ?きっと北山さんなら分かってくれるよ!」





「……うん!私、宏光のために頑張る!」





さくら先生に頭を撫でられた時にはもう涙は出なくなり、もっと頑張らなきゃ!という気持ちになって張り切っていた。





.




さくら「Aちゃん〜?練習するよ!」





私は大きく手を上げて





「はーい!!!!」





と言いピアノの元へ近づく。





白い鍵盤に黒い鍵盤がありどれがどれなのか分からない…





さくら「はい、ここに座って、まずはドレミファソラシドって順番に弾いてみよっか!」





「ドレミファソラシド…………?」





さくら「そう!ここがドでここから左に順に押すとドレミファソラシドになるんだよ!」





「〈ドレミファソラシド〜♪〉…………こう?」





言われた通りに弾いてみたら…さくら先生はびっくりした顔をして





さくら「す、すごいね……はじめてなのにこんなに綺麗にドレミが弾けるなんて…」





「そ、そうなの!?!私、すごーぃ」





さくら「もう早速明日からは曲弾いちゃってもいいかもね!…なんか弾きたいのとかある…??」





私は即答で





「きらきら星!!!!」





さくら「きらきら星ね……!分かったよ!!!」





「はーい!」





私、早速上手くいっちゃった…!明日もまた頑張らないと!宏光が笑顔になってもらうために………
頑張るもん!!!!





そういえば……藤ヶ谷先生と宏光何喋ってたのかな??

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作者名:らぁら | 作成日時:2019年8月21日 6時

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