団長と兎.3

97. ページ9

―――このまま、壊してあげる。

━━パシンッ！

神威「……っ！」

A「━━嫌って言ってんのが聞こえない？」

勝手に暴走し始めた彼に、いい加減キレた私は少し強めに平手打ちをかました。

傷ついたような表情を浮かべながら頬を抑える彼。
私は構わず、殺気を込めた目で彼を睨みつけて。

神威「……何するんだよ」

A「それはこっちのセリフ。……みて、血がでてる。」

さっき噛まれた首筋を、鮮明な赤い血が伝う。
それを指で拭って彼に見せつけると、少し顔を歪めた。

A「……これ凄く痛かったんだけど、どうしてくれるの？ちゃんと謝って。」

神威「……」

くしゃりと顔を歪め、何も言わず瞳を揺らす彼に私は一つ、ため息をついた。


神威「……俺だって、痛いんだよ。」


A「分かってる。……一人になるのは私だって嫌だもの。誰かに縋りたくなる気持ちだって痛いほど理解できるわ。でも、だからこそ今、私を信じて欲しい。」

―――強がったりしないで、素直なそのままの貴方を見せてよ。

神威「……」

A「焦って無理に引き寄せようとしなくたって、私は貴方から離れて行ったりなんかしない。……貴方の弱い所だって私はちゃんと受け入れる。前に貴方が、弱い私を助けてくれたみたいに。」

神威「……っA.……」

泣きそうな顔をした彼に、今度は優しく頬に触れた。そのまま抱き締めて耳元で呟く。

A「好きよ、神威。多分、貴方が思ってるよりずっと。絶対に離れたくない。だから、貴方も、」

―――絶対に、私を離さないでね

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R指定かからないようにビクビクしながらいちゃいちゃ書いてます……
いつか思いっきりスケベなの書きたい(笑)

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