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阿伏兎side
阿伏兎「……おい、もうそろそろ時間だぞ」
神威「……ん」
━━嬢ちゃんが居なくなってから地球時間で早、数週間。
阿伏兎「……」
神威「……」
……あれから魂が抜けたように静かになった団長。
嬢ちゃんが死んだのは自分のせいだと、今でも自身を責め続けているようだ。
"俺、もっともっと、強くなる"
あの日、戦艦内に戻ってきて、そう強く言い放った其奴は、前にも増して戦闘狂さが強くなった気がする。それこそ、もう誰にも止められない程に。
阿伏兎「……団長」
神威「……なに」
阿伏兎「……もし嬢ちゃんが生きていたとして、あいつはきっと、お前さんに感謝してるんだろうな。」
神威「…………は?」
何、言ってんだ。
そんな顔で半ば睨みつけるように俺をみる団長。
阿伏兎「覚えてねェのか?……お前さんのためなら、命をも惜しくねぇ。そう言ってただろ。」
少なくとも、団長と嬢ちゃんは最初に、そのような事を約束した筈だ。
……ったく、後から何やら嬉しそうに自慢してきたのはそっちだろうが。
神威「…………」
阿伏兎「……形はどうあれ、嬢ちゃんの望みをお前さんは叶えた。……だから、とは言わねぇが……まぁ、あんまり考えすぎて体壊すんじゃねぇぞ。」
……なんて、綺麗事かねぇ。
阿伏兎「……、」
本当は俺の方こそ、もっと反省しなきゃならないんだろう。
元はといえば、酷いこと、言ってはいけないことを嬢ちゃんや団長にぶつけてしまったのが全ての始まりだったのだから。
神威「……俺は、」
阿伏兎「……?」
薄暗い戦艦内。
こんな雰囲気のせいか、いつもよりもどんよりとした空気を嫌というほど感じて。
神威「あいつを一生離さない、とも約束したよ」
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みるく(プロフ) - 八神さん、こちらこそ最後までありがとうございました……!!これからも頑張ります! (2019年1月7日 13時) (レス) id: 4dd75c9f77 (このIDを非表示/違反報告)
八神(プロフ) - 本当お疲れ様でした!更新の通知が来るたびにいつも楽しみにしていました!これからも頑張ってください! (2019年1月3日 21時) (レス) id: 7ae8463a14 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 黒狐さん、返信遅くなってしまいすみませんでした……!ちなみに姦姦蛇螺、私は初めて聞いたんですけど、中々ホラーですね!面白そうですが。。。 (2018年11月27日 12時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - かんかんだらを知っている人が居るとは…ちょっと嬉しい、知らない人多いし… (2018年11月12日 20時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 森田さん:あ、了解です笑 ご期待に添えず申し訳ありません……。また何かありましたらお気軽にどうぞ!! (2018年11月9日 19時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2018年10月23日 19時