団長と兎

9. ページ10

？？「何はともあれ、今日からよろしくなァ。俺は一応ここの副団長で、名前は阿伏兎だ。」

A「よろしく、阿伏兎」

神威「何か分からないことがあったらソイツに聞いたらいいよ」

A「分かった」

色々とあったが、何とかここに置いてもらえそうだ。
無理言って、この船に乗せてもらうのだから、それ相応の働きをしなければ。その為には、もう寝よう。

━━ガシッ

阿伏兎「……どこ行く気だ？」

A「…え、」

自室に戻ろうとしたところ、突如肩を掴まれた。
セクハラ行為で訴えてもいいだろうか？

阿伏兎「休みたい気持ちは分かるけどな、その前に片付けて欲しい仕事があんだよ」

A「…？は、はぁ」

そんなに急ぎの仕事があるのか。
……その割には、神威は至って暇そうだ。

阿伏兎「ついてこい」

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A「……な、何なの、これ」

見渡す限りの、紙の山に言葉をなくす。
まさか、片付けるって、これを？
流石に無理だ。確かに拾ってもらっただけの働きをするとは言ったが……やはり無理だ。

阿伏兎「ウチのバカ団長、デスクワークに関しては全くで……。悪いとは思うが、ちょいと手を貸してくれ。」

――――最悪だ。

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