37. ページ38
A「………はァ。」
━━━俺、女に興味無いんだ。
━━━ごめんね。
失恋とは、こんなに苦しくて、泣きたくなるようなものなんだ。
彼との手合わせも終え、睡魔に襲われながらベッドの上でチクチクとした痛みを心に感じた。
初恋、呆気なかった。
まぁいいや。
私は、誰にも相手になんかされないのはもう分かってる。
A「………寝よ。」
バサッと、いつになく荒い手つきで毛布をかぶり、全て忘れてしまおうと目を閉じた。
目を閉じたのと同時に零れた一粒の雫が、優しくまつ毛を濡らした。
―――――――――――――――――――――――
阿伏兎「……昨日は、すまなかった」
A「……え?」
起きて挨拶を交わしたと思ったら、すぐに阿伏兎が申し訳なさそうな顔をして言った。
A「……どうしたの?」
阿伏兎「……実は、全部聞いてた。手合わせサボりたくて、狸寝入りこいてただけだ。」
あー、最悪だ。やっぱりあんな事、言わなければよかった。
A「……いいわ、別に。……かっこ悪いとこ見せてごめんね。」
阿伏兎「……そんなこと思っちゃいねぇよ。……団長のこと、悪く思わないでくれな。」
A「それは大丈夫。……どう頑張ったって、嫌いになれないって分かったから。」
好きになってしまうのは、馬鹿みたいに簡単だ。
でも、嫌いになろうと思っても、現実はそう上手くいかない。
―――――――――――――――――――――――
94人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるく(プロフ) - 黒猫さん、はい!!多分だすので頑張ります! (2018年8月24日 21時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 続編待ってます (2018年8月24日 17時) (レス) id: 68a25adb45 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 花音さん>>ありがとうございます!!頑張ります! (2018年8月24日 14時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 最高です!ありがとうございます拝 頑張ってください! (2018年8月24日 13時) (レス) id: 53e88b05a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるく | 作成日時:2018年7月18日 22時