団長と兎

17. ページ18

A「演技が下手で悪かったわね。」

神威「まったくだよ」

くすくす、と、彼の笑いは止まらない。

神威「そんなんじゃ、俺には100年かかっても勝てやしないよ。何なら、俺が芝居の稽古してあげてもいいけど？」

――――こいつ…！！人が黙っていれば好き勝手に言いやがって…！！

A「結構よ。大体、食べた時点で賞味期限切れに気づかない方が悪いんじゃない」

ぷいっと頬を膨らませながら顔を逸らす。

……やっぱり彼みたいな奴は苦手だ。
自分の内側は人には見せないくせに、他人の内側をいとも簡単に見抜く。
私が万が一スパイか何かだったら、彼にバレてもう既に命はなかったはずだ。

神威「まァまァ、そんなに怒らないでよ。ちょっとからかっただけさ。…俺の気も済んだし、もう許してあげるよ。シュークリーム、賞味期限切れの割に美味しかったしね」

A「なんで上からなの…。……もういいけど」

もう、突っ込むのも面倒臭い。
ほっとけばお腹壊すなり何なりと、彼に制裁が下るだろう。

神威「仲直りも済んだし、めでたしめでたしってね。…そろそろ目的地につく頃だから、準備してきなよ」

A「……分かった」

彼に手を貸してもらい、立ち上がる。
シュークリームは、また今度地球の状態が良くなったら沢山買って食べることにしよう。彼の奢りで。

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Aちゃんの追加設定

○戦闘力は阿伏兎より少し上
○美人

＊新キャラとして、後にAちゃんの兄を登場させます。設定は登場後に載せます。

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