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Aside
A「全部…あげるから許して」
そう言って、彼の前へシュークリームの箱を不器用にずいっと突き出した。
神威「……そ、ありがと。……俺の方こそ、勝手に食べたりして悪かったよ」
一瞬驚いた様子の彼だったが、すぐに苦笑いをして許してくれた。
私だって、素直に謝る時くらいある。
箱を受け取った彼は、中からシュークリームを一つ、取ると見つめて言った。
神威「こんなに美味しいお菓子、アンタが大好物なのも分かるよ。……どうせなら、一緒に食べない?」
そう言うと彼は箱を私の方へ差し出す。
A「い、いい。」
神威「…なんで?」
A「………なんでも」
━━━━賞味期限切れから、6ヶ月。
さっき食べようとして箱をみて気づいた。
冷凍保存しておいたとはいえ、ちょっと食べるのは怖い。
流石に不審がられているようだが、賞味期限には気づいていないらしい。
…変なの、なんて言うだけで特に詮索してくる様子はない。
神威「そんなに重く考えなくてもいいのに。俺は別にもう気にしてないし」
A「……」
神威「本当に食べなくていいの?美味しいよ」
A「…………」
神威「じゃあお言葉に甘えて全部食べちゃおうかな」
A「………………」
神威「あーん……」
A「や、やっぱりだめ!!」
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みるく(プロフ) - 黒猫さん、はい!!多分だすので頑張ります! (2018年8月24日 21時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 続編待ってます (2018年8月24日 17時) (レス) id: 68a25adb45 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - 花音さん>>ありがとうございます!!頑張ります! (2018年8月24日 14時) (レス) id: 927439fb4e (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 最高です!ありがとうございます拝 頑張ってください! (2018年8月24日 13時) (レス) id: 53e88b05a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2018年7月18日 22時