団長と兎

13. ページ14

━━━こんなふうに、優しい俺じゃない

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A「いっ……」

阿伏兎「我慢しろ」

切れた口の端に、阿伏兎が荒く消毒液をつけていく。
この戦艦にそんなものがあるのが驚きだ。
少しの擦り傷ぐらい、私だって手当なんかしたことない。

阿伏兎「もう少しで終わるから、大人しくてろ」

阿伏兎は、見た目に反して優しい人らしい。書類のことや、私の事などからしても、世話焼きでお人好し。
━━━女の子相手でも容赦せずに腹に本気で蹴りを入れるような、薄情者の誰かさんとは大違い。

そう、心の中で神威を罵る。

先に喧嘩を売ったのは、間違いなく彼の方。
勝手に人のものを食しておいて、謝りにもこないなんて。

A「神威が、あんな人だなんて、思わなかった」

ポツリ、呟いた。

阿伏兎「……」

A「……船に乗せてくれたのは、凄く感謝してるけど。」

でも、と私は続けた。

A「書類はまともにやらない、そのくせ好き勝手に暴れて始末書を発生させる常習犯。食欲旺盛で、戦闘狂で、周りなんてちっとも気にしてない。……少なくともそんな上司に、ついて行きたいなんて思えない」

阿伏兎「……嬢ちゃん」

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なるべくちゃんと更新できるようにします。
区切り悪くて本当にすみません！

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