悪いのは＿sgi＿ ページ8
sgi side
最近俺が忙しいのは、彼女も知っていることだ。
でも、だからといってその事実に甘えすぎてはいけないと、今身をもって知った。
「...っ須貝さんなんか知りません！」
「...」
いわゆる喧嘩、なのだろう。
俺の家を出ていった彼女は、最後に涙を流していた気がして。
追いかけようか追いかけまいか、俺の中でも葛藤があった。
彼女は追われなくて怒るタイプではない。
だが、追わずに俺の愛が彼女に向いていないと思われてしまったら？
一人になりたくて出ていったんだから追いかけない方がいいか？
俺はとぼとぼと歩きながら、出ていった彼女の後を追った。
「...」
どこに行ったのかわからず、ただ途方もなく歩いていると、見慣れた背中が見えた。
その後小さな背中は縮こまって時々揺れて、ぐすぐすと鼻を啜っていた。
場所は、二人が出会った公園のベンチ。
デフォルトだな、と心のどこかで思うと、デフォルトでもいいでしょ、と心のどこかから帰ってくる。
彼女の声だった。
俺は声をかけるなんてできなくて、その場で立ったまま何もせずに止まっていた。
やけに静かな街のせいか、彼女の泣き声だけが嫌に耳に残って。
「...ごめ、なさ...須貝、さん...」
違うんだ。
Aは何も悪くない。
俺が、忙しいからって、我儘言ったから。
ごめん、ごめん。
俺は今すぐにでも抱き締めて謝って仲直りしたかった。
けど、何も悪くない彼女に、謝らせたくはない。
無駄に筋トレしてスパルタンレースも越えた足が、何もないアスファルトで固まる。
まるで足が石像になったようで。
もしかしたら足の先から石化していってるんじゃないかと、思ってしまうくらい。
伸ばそうと思った手は震え、喉は上手く声を紡がず。
「...すがいさん...？」
情けなくて、ごめん。
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やまうみ。 - れもねーどさん» 返信遅れてすいません！私もこのゲームだけは本当に大好きで、思わず夏っていう名目でお借りしちゃいました。同じものを考えていただけて幸いです！これからも応援していただけると嬉しいです！ (2019年9月6日 18時) (
レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
れもねーど(プロフ) - コメント失礼致します。ふくらさんのお話を読んだ時に私もそのゲームの情景が浮かびました。まさか本当にそうだったとは、、とても素敵な世界観が作者様の世界観と合わさってより素晴らしいお話になっていて面白かったです！これからも楽しみにしております。 (2019年9月1日 20時) (レス) id: 6b1c9faa56 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - 山さん» ありがとうございますとしか言えないです....二つ目、めっちゃ長くなっちゃってすいません、喜んでいただけて嬉しいです！次のリクエストもお待ちしております！ (2019年8月30日 21時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - ん”ん”っ……ヤバい、ヤバみが深いです、ちょっとブリッジで絶命の準備します(訳:素晴らしい話をありがとうございます。想像以上過ぎて絶賛感動中です。これからも密かに応援させて頂きますね。また妄想が出ればお伝えするやも知れません。体調にはお気をつけて。) (2019年8月30日 21時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - 山さん» わかりました！ありがとうございます、どっちも書きますね！めっちゃいいネタ過ぎて泣いて喜びまs((( 時間はかかりますがちゃんと書きます！ (2019年8月29日 17時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
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