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「あの...病室って、どこですか？」
「私の、ですか？」
「はい。寂しいって、言ってたので。時々会いにいっても...って、邪魔ですよね」
彼はへらっと笑うと申し訳なさそうに頭をかいた。
「...いいえ、嬉しいです。私の病室は、最上階の隅っこにある特別室っていうところで」
「わかりました、時々、会いに行きます」
「ありがとう、ございます」
その日から、彼は足が直ったあとも週に二回ほどやって来てくれた。
私は、私の病状と、気分やどんなものか、話すようになった。
彼は遅れている分の私の学習とかを教えてくれたり、楽しい話をしてくれた。
「...時々、何かを吐き出したくなるんです。甘えたいし、全てから逃げ出したくなるんです...けど、私は友達がいません。だから、ダメなんです。否定する人はいないけど、肯定してくれる人もいない」
「...じゃあ、俺が肯定する人になるよ」
「え？」
「吐き出したくなるなら、俺が吸収する。甘えたいなら甘えてよ。逃げ出したいなら俺のところにおいで」
「...でも」
「唐突で信じられないかもだけど、俺凄い春山さんが好き」
本当に唐突で。
信じられないのも本当だ。
「友達越えて、彼女になって。そうしたら俺、春山さんが吐き出した全部を俺のものにするよ。弱音でも、体でも、心臓でも、なんでも」
「...本当、ですか」
「うん。俺、伊沢拓司。彼女になって」
「......じゃあ、元気になったら、なります。だから、もう少しだけ。待ってください。病んでる私を好きになっても、ダメです。だから」
「...わかった。じゃあ、ちゃんと」
「はい」
私はその一週間後、退院した。
大学では、いい成績を出せるようになって。
その裏では、隣の彼氏に手伝ってもらっている。
「...私の心臓を、吸収してください」
「うん。おいで」
辛くなったときには、いつも。
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やまうみ。 - れもねーどさん» 返信遅れてすいません！私もこのゲームだけは本当に大好きで、思わず夏っていう名目でお借りしちゃいました。同じものを考えていただけて幸いです！これからも応援していただけると嬉しいです！ (2019年9月6日 18時) (
レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
れもねーど(プロフ) - コメント失礼致します。ふくらさんのお話を読んだ時に私もそのゲームの情景が浮かびました。まさか本当にそうだったとは、、とても素敵な世界観が作者様の世界観と合わさってより素晴らしいお話になっていて面白かったです！これからも楽しみにしております。 (2019年9月1日 20時) (レス) id: 6b1c9faa56 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - 山さん» ありがとうございますとしか言えないです....二つ目、めっちゃ長くなっちゃってすいません、喜んでいただけて嬉しいです！次のリクエストもお待ちしております！ (2019年8月30日 21時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
山(プロフ) - ん”ん”っ……ヤバい、ヤバみが深いです、ちょっとブリッジで絶命の準備します(訳:素晴らしい話をありがとうございます。想像以上過ぎて絶賛感動中です。これからも密かに応援させて頂きますね。また妄想が出ればお伝えするやも知れません。体調にはお気をつけて。) (2019年8月30日 21時) (レス) id: c5ddeb2343 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - 山さん» わかりました！ありがとうございます、どっちも書きますね！めっちゃいいネタ過ぎて泣いて喜びまs((( 時間はかかりますがちゃんと書きます！ (2019年8月29日 17時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
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