1神 ページ2
爺「(ガラガラ…)」
『……?』
(こちらのお爺様、寂しそうなご尊顔をなさいまして何を運んでいらっしゃいますか……?)
人間界にて、木材や釘、鉄等を大量に買い足し住処、天空家を建てる材料を大量に買い足している天使・エル君は、寂しそうな表情をし、俯き大きな荷車を運んでいるおじいさんを目の前にした。
ちなみに、エル君は姿や気配を消している為、声も誰にも気付かれない。
『……!あちらは……!!』
(多くの刀や槍や剣……!!もしかして、お爺様はこちらの刀を処分なさろうとなさっていらっしゃいますか……!?)
『……(ボン!!!)』
エル君は通常時から青年時へと変化し……。
『こんにちは、お爺様。多くの刀を荷車へ配置してどちらへおいでになるご予定ですか?』
爺「……!!(ドクン…)」
爺(美しい青年じゃ……)
エル君は、おじいさんの前に姿を現した。
爺「……実はじゃな……。わしはこれから引越しするのじゃ。その為に色々な物を処分しててじゃな。荷物が多過ぎるのも大変でな……この中に入っている刀達をどこかへ燃やしてもらおうと思ってじゃな……」
『……!?』
(燃やす……?こんなにも綺麗で美しい刀達を……!?)
爺「ホラ……、この通り錆びていて汚れも酷くてじゃな……」
『お爺様。そちらの刀、俺が買い取る事は可能でしょうか?』
爺「え……?」
『お爺様、こちらに一千万円の束がおありです。全て本札です(ゴソッ…・スッ…)(パラ…)』
爺「……!!本当じゃ!!!」
『ええ、こちらのお金とそちらの刀達全てと交換してくださいますようお願いいたします』
爺「……!!ああっ……!!、ありがとう!!ありがとう!!そうじゃ、わしの畑の果物や野菜の作物も米も魚も全て貰って欲しいのじゃ!(ギュッ)」
『え……??』
おじいさんはエル君の両手を掴み言った。
爺「この後ろがわしの家なんじゃよ!お前さんになら……ここにある全てを贈る!受け取って欲しいんじゃ!」
『誠に喜ばしいでございますが本当によろしいのでしょうか?』
爺「ああ!君みたいな優しい人間になら受け取って欲しいのじゃ……!!」
『お爺様……っ、承知いたしました。お爺様のご厚意に甘えてお納めになります。お爺様、厚く御礼申し上げます(嬉笑顔)』
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作者名:冬刀 | 作成日時:2022年2月21日 22時