加茂さん家の天与呪縛ちゃん その3

佰玖 ページ17

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無下限術式＋六眼の五条悟

重くイカれた純愛(のろい)により、1人の少女を変幻自在な底なしの呪力を持つ特級過呪怨霊へと変化させ、その力を操る乙骨憂太

…この2人なら、間違いなく八岐大蛇を祓う(ころす)ことができる。





けど、それをこの2人が──いや

2人を含めた東京の高専メンバーが許すと思うか?

否、それだけは絶対にありえない

なら、五条が秘匿死刑に賛成した理由は──









「さて、ここで問題

周りの人間が滅多にできなくて、僕と憂太ができる事ってなーんだ!!」


『…?』








急なクイズに私は思わず戸惑ってしまう

…え?皆が滅多にできなくて2人ができること…?

そりゃ









『どんなに強力な呪霊でも勝っちゃうこと。』


「あってるけどブーッ!!

不正解でーっす!!」








唇をタコのようにして、両手でバッテンを作る28歳児

何も可愛くないからそれやめて。









「じゃ、すっごくいいヒントを教えてあげるよ

僕が知る限り、術師でそれを成せるのは僕と憂太

そして───









硝子だけだ。」


『ｯ!!』









五条の言葉に、私は息を呑んだ。


3人に共通する、「周りの術師が滅多にできなくて、3人に出来ること」

…そんなのもう、硝子ちゃんの名前が出てきた時点で答えだ。









『…反転術式。』


「正っ解!!」









パチンッと指を鳴らす五条に、私は「まさか…」と声を漏らす

そんな私に「そのまさか、さ」と五条はニヤリと笑う。









「今の八岐大蛇にとっての生命線──

Aの心臓を壊し、八岐大蛇を祓ってすぐ





反転術式をかける。」


『ンな神業可能なわけ?』


「できるよ

だって僕最強だし、憂太はその次くらいには最強でしょ?」


『色々ぶっ飛んでるよ本当に…

で?そこからはどうするの?

悠仁みたいに一時的に身を隠す?』


「うん、そうしてもらうつもり

だけど…こっからは教えなーい!!」


『言うと思った…』









はぁと溜息をこぼしている横で、五条はケラケラと笑っている

何だかんだ言って、コイツ秘密主義なとこあるからなぁ。









『…まぁ、その時にでもなったら教えてよ

それかサプライズ的なヤツ?』


「サプライズ的なヤツ。」


『じゃ、楽しみにしてる。』


「うん、絶対喜ぶと思うから楽しみにしててよ。」








そう言って五条は、私の頭を撫でた。

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