加茂さん家の天与呪縛ちゃん その3

佰捌 ページ16

「で、今回は何言われたの?」








まるで自分の部屋かのようにズカズカと私の部屋に入り、ベッドに腰かける五条

私はその一連の流れを半目で見やり、溜息を吐いてその隣へチョコンと座る。


別に怒ってないわけではない

もう諦めているのだ

何言ったってコイツは聞かないから。








…にしても、よくよく考えたらこれ結構言い辛い話だな

何だかんだ言って、コイツは昔の許嫁(?)候補だったわけだし…


でも、ここで言わなかったら確実に後で殺される

何言われるかで怖れて隠すより、言っちゃった方がまだ罪は軽くなるはず(?)





覚悟した私は、物凄く小さな声で答えた。









『…縁談』


「あﾞ?」


『食いつきいいなオイ

ていうかまだ話の途中。』








「縁談の話を持ち出された」っていう前にガン飛ばされたんですけど

しかも顔近い、絶対これキスできちゃうっていうレベルで。









「誰と誰が。」


『私とあのクソ野ｒ』


「あﾞぁﾞんﾞ???」


『こっわ、こっわいよ

お前はヤーさんか何かですか???』









ちょっと、佰漆でのあのイケメンなやり取りはどうした(メタい)

かなり残念なことになってんぞ。

たかが縁談でめちゃくちゃ取り乱してんじゃん

情緒不安定かよ。









「…あﾞークソ

こっちが仕掛ける(・・・・)前に動き始めたか…」


『…?、仕掛ける(・・・・)…?』









私のオウム返しに、ガシガシと頭をかく五条

それはまるで「言っちまった」とでもいうかのように




何かを観念したように溜息をこぼした五条は、真っ直ぐと私を見た後





こう言った。









・









・









「Aの秘匿死 刑が決定した。」









一瞬、目の前が真っ白になった気がした

それぐらい、衝撃的な言葉だったから。









『…マジ?』


「マジ

…まだ死にたくない?」


『いや別にそういうわけじゃないけど…』


「そこは死にたくないって言うとこでしょ。」









やっぱりAはイカレてんね


カラカラ笑う五条に、私は「それで?」と話の続きをするよう促す

だって、こいつが考え無しにそんな事言う筈がないから。









『秘匿死 刑の執行者は?』


「僕か…海外から憂太を召喚する。」


『はは、特級術師に殺されるって光栄だね。』


「だってそうでもしないと八岐大蛇は死なないデショ。」


『それもそうだ。』

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