佰壱 ページ9
『紀くんやっほ。』
「義姉さん…」
次に話しかけたのは、私を殺そうとした筆頭である義弟、憲紀
まぁ一番話したかったのが彼だったりするから、こうしてちょっとの間話せるのを楽しみにしていたのだ。
「…私は、加茂家の嫡男として
…当主候補として、貴女の目にはどう写ってますか?」
話しかけて早々の唐突な質問に、私は数回瞬きする。
真剣な表情で此方を見るもんだから、私は顎に手を添え考える素振りをし、言葉を選びながら口を開いた。
『まぁ、嫡男としては当然の判断であり行動ではあったんじゃない?
でも、そこに囚われすぎ。』
「…」
黙り込んで俯く紀くん
間違ってたとか考えてんだろうなぁ。
『正解不正解なんて分からないからさ、そこまで気に病まなくてもいいと思う
あと私と恵と交戦してた時さ、シンパシーがどうのって話してたじゃん
憲紀には憲紀なりの“家族の守り方”があって、恵にも恵なりの“家族の守り方”ってのがあるんだよ。』
「!!」
肩が反応したと思ったら、勢いよく顔を上げて目を瞠る憲紀。
…気付かないとでも思ったか、阿呆。
「…いつ、知ったのですか?」
『知ったんじゃなくてそう感じ取っただけ
でも憲紀の反応見て確信した
義母さん、加茂家にいないんだね?』
私が訪ねれば、正直に彼は頷く。
『まぁこれで正室だったら良かったんだけど…
クソ共からしたら邪魔で仕方ない存在だったろうよ。』
そう言って、私は次に立てた予想を彼に告げた。
『加茂家を継いだら義母さんを迎えに行こうとしてる?』
「…義姉さんは何でもお見通しなのですね。」
『あの会話聞いたらそりゃそこまで分かるよ
事情を知っている上に、身内の話だからね。
守り方なんて場合と人による
だから私は別に否定しないよ。』
だから、胸張って義母さんを迎えに行ってやりな
そう憲紀に言おうとした瞬間
・
「私は母様だけでなく、貴女のことも迎えに行くつもりです。」
『!』
「そこは絶対に曲げません
母様と義姉さん、3人揃って家族なのですから。」
彼の真っ直ぐな目と言葉
それに私は口角を上げて、「じゃあ気長に待ってるね」と彼に伝えた。
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祀央☆ハピラビ・ラビワドマネ(プロフ) - 更新はするんですかね？たのしみにしてますっ！ (2022年5月18日 6時) (
レス) @page24 id: cbcf5b3031 (このIDを非表示/違反報告)
菜奈(プロフ) - きになります！！続き！！ (2022年1月20日 0時) (レス) @page24 id: 51a9e342b5 (このIDを非表示/違反報告)
おろし(プロフ) - 最近見始めました！！面白くて最後まで一気に読んでしまいました更新楽しみに待ってます♡ᵕ̈*⑅ (2021年10月23日 8時) (レス) id: 47520b13da (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 凄く面白いです それに「あの人」（甚爾）がいて高専の講師として再開できたら。この人野絡み増やして欲しいです (2021年6月20日 15時) (レス) id: 020ea1b549 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - 夜海さん» リクエストありがとうございます!!!ぜひ書かせて頂きますね! (2021年6月13日 11時) (レス) id: 1e9bbdba10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：KK
| 作成日時：2021年2月23日 20時
