2-30「明察クリミナル!」 ページ48
大食堂
食堂に辿り着いた私達は、キョロキョロと辺りを見渡す。
事件の被害者である「ジャミル・バイパー」に話を聞くためだ。
「えーっと、ジャミルくんは色黒で長い髪をした…
お、いたいた!」
ケイト先輩が見つけた先に視線を向ければ、彼の言っていた通りの装いをした人と、もう1人ターバンを巻いた人が並んでいる。
彼らの下へと向かい、早速話を聞くことにした。
「よぉ。オマエ昨日、調理室で怪我したヤツだろ?
ちょっと話聞かせてくれよ。」
「ちょ、グリム!言い方!」
…グリム、人と会話するときの言葉遣いと選び方をもう少し学んでくれ。
「はぁ?
玖に何なんだ、あんたら。」
「あ〜っ!
この狸、入学式でオレの尻燃やしたヤツ!」
隣のターバンを巻いた人の声に驚きつつも、私はあぁ、と思い出す。
なるほど、あの炎の一番の被害者はこの人だったのか。
その間にリドル先輩がグリムの口の利き方と朝食中に話しかけたことへの非礼を詫びる。
「ハーツラビュル寮の寮長と、入学式で暴れた狸。
あっはっは!なんか面白い取り合わせだな。」
「オレ様は狸じゃねえ!グリム様だ!
んで、コイツはユウなんだゾ。」
「あ、初めまして。」
『俺はA・コックスって言います。初めまして。』
私が自己紹介した瞬間、ジャミル先輩がギョッとした顔を私に向けた。
「君のその腕章…イグニハイド寮!?
ということは、君が唯一の陽キャと言われる…」
『アハハハ…そうらしいですね…』
ジャミル先輩の言葉に思わず苦笑い。
…その噂、いつまで流れるんだろう…。
「へぇー、そうか!
オレはスカラビア寮、寮長のカリム。
こっちは副寮長のジャミルだ。よろしくな。」
「お、おう。何か調子狂うヤツなんだゾ。」
そりゃそうだろうね。
このツイステッドワンダーランドにしては珍しい、人の良すぎる人だから。
444人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
ぶりっこ演じてるだけなのにどうしてかかわってくるんだ?? [ツイステ]
ぶりっこ演じてるだけなのにどうしてかかわってくるんだ?? [ツイステ]
もっと見る
「ツイステ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛 - 2章10話の最初にグリムが言った「魔法の使いすぎで〜」がリドルが言ったことになってます。初投稿で指摘して申し訳ありません!! (2022年7月24日 7時) (レス) @page28 id: 36990451b2 (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - ふうかさん» あっ!本当ですね!ご指摘ありがとうございます!訂正しました! (2021年1月4日 6時) (レス) id: 30c3420c66 (このIDを非表示/違反報告)
ふうか - 2ページ目の「魔法が使えないユウと炎魔法の、しかも火力の少ない力しか持たないリドルに枝が襲い掛かる」のリドルではなくグリムだと思います...気に障ったらすみません... (2021年1月4日 3時) (レス) id: 1bf0e3692e (このIDを非表示/違反報告)
Kk(プロフ) - はまぐりさん» ありがとうございます! (2020年11月25日 12時) (レス) id: 30c3420c66 (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり(プロフ) - やっっばいですね…めっちゃ面白いです! (2020年11月25日 12時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:KK | 作成日時:2020年11月22日 9時