第84話 ページ36
・
爆豪についてってちょくちょく思ってた。偶然にしては乗る電車や行く方面が全部同じだなって。だから薄々感じ取ってた。それは多分爆豪も同じ。
「テメェ…」
「…何か、ゴメン」
目の前にはヒーロー事務所、隣を見れば爆豪───つまりはそう、私と爆豪は同じヒーロー事務所を選んでたらしい。
こんな偶然ある？というか事あるごとに爆豪とは縁があるっていうか、なんというか…これじゃまるで好きな人を追ってるみたいじゃん。
いや違うからね？私はマジで憧れのヒーローから指名きたから選んだんだよ。信じて。
目の前にある事務所には「ジーニアスOFFICE」と書かれている。
───私達が選んだのはベストジーニストの事務所だった。
とりあえず玄関先に向かうとサイドキックの方が私達を出迎えてくれ、一先ずコスチュームに着替えるよう指示され、まず更衣室に向かう。
準備が整えば、私はとうとう憧れの人と対面することになった。やば、今更緊張してきたァ…！寝癖ないよね、身だしなみ大丈夫だよね…！？
「オイそわそわすんじゃねぇ鬱陶しい…！」
「ソワソワもするって…憧れのヒーローだもん」
「…ケッ」
「さ、この部屋でジーニストが君達を待っているよ」
サイドキックの人が扉を開ける。ゴクリと固唾を呑んだ。その向こう側には───
「待ったいたよ爆豪君、身十伸さん。ようこそジーニアス事務所へ」
スラッとした体躯に彼じゃないと決まらない全身デニムのスタイル。ベストジーニストその人が、デスクの前で佇んでいた。
すご、夢じゃないよね、現実だよね！？嬉しさによる高揚で思わず口角が上がる。
しかし、
「正直、君のことは好きじゃない」
(ガビーン)
え、初っ端から嫌われた？今の私の顔は絶望に染まっていることだろう。それを察したのかジーニストがおっと、と反応する。
「身十伸さんじゃなくて爆豪君、君さ」
「あ？」
「すまないね身十伸さん、誤解させるような言い回しをしてしまって」
「え、っと、はい…(は、反応に困る…けど紳士的な対応かっこえぇ…)」
ジーニストと会話できただけでもう満足というか、職場体験ここにしてよかったぁ…！それにしても、何で爆豪初っ端から嫌われてんだ？
首を傾げつつもチラ、と爆豪を盗み見る。彼も彼で言われている意味が分からないという顔をしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 415人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Misia - もちろんOKです！逆にこんな素敵な作品に関われるなんてこっちが感謝っていうか笑笑更新待ってます！ (2022年11月13日 6時) (
レス) id: a6d2ad54f5 (このIDを非表示/違反報告)
ば(プロフ) - Misiaさん» 実は名前に関してはそこまで考え付いておらず、“笑顔”とか関連で考えてました…それに因んでヒーロー名も考えようとしててwwちょっと採用させてもよろしいでしょうか？ (2022年11月12日 21時) (レス) id: 4365ba55d5 (このIDを非表示/違反報告)
Misia - いつも読んでます！名前のデフォルトが千陽なのは「サウザンドサニー」からですよね！？ほんとに素敵でそのまま使わせていただいています！これからも楽しみにしてます！ (2022年11月12日 20時) (レス) @page50 id: a6d2ad54f5 (このIDを非表示/違反報告)
荼毘推しです！(プロフ) - 設定から神作ですね！ONE PIECEのクロスオーバー作品で一番好きです！また更新待ってます。もう一つのヒロアカの作品も大好きです^_^そっちの作品も時間があれば更新お願いします、待ってます\(//∇//)\ (2022年11月12日 19時) (レス) id: 80c515a443 (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 最高です。神ですか？神ですね。生きる気力になる。爆豪勝己と結ばれることを祈ってます。これからも更新たのしみにしてます！ (2022年11月8日 22時) (レス) @page43 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ば
| 作成日時：2022年10月28日 19時
