家庭教師の伊野尾さん (ページ3)

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2話ページ3

Aside

結局、帰って来た

「‥もう来てるし‥」

はぁ‥

母「‥あら、おかえり、先生部屋で待ってるわよ」

「‥うん」

好きでこんなことしてるわけじゃない

親がうるさいだけ

子供はかわいそう

親を選べないから‥

ガチャリと自分の部屋に入ると

のんきに、座ってる飯尾せんせー

「こんばんわ‥」

慧『いや、伊野尾ね‥何回目だよ』

なにこの人、心読めるのかな

怖いわ‥

「‥で、今日はどこやるの？」

慧『もー、人の話聞いてよ、今日は数学と理科』

うぇ、ニ教科とか

やだやだ‥

「着替えるから外行ってもらえます？」

慧『え！！写真撮っていい？！』

いや、ばかなのかなこいつ‥

「‥そんなんじゃ、家庭教師やめさせられるね」

慧『いや、うまーく先生隠すから』

いや、だめっしょ‥

もー、いいやめんどくさい

私は躊躇なくスカートのファスナーに手をかけた

慧『え、ガチで？』

「‥ガチじゃなかったらなに？」

慧『さーせん、出まーす』

ほんと、変な先生

「ふふ‥早く出ればいいのに」

慧『あ！今笑ったっ！』

「うるさい変態！！」

ほんと、私って素直じゃない‥

嬉しいくせに‥

「あー！わかんなーい‥もう寝たい‥」

慧『ほら、あと一問じゃん‥あ、先生見つけちゃった‥ここ』

「‥ん？」

慧『間違えてる、あとここも‥』

「‥ふぁ‥眠いんだもん‥」

理科はスラスラと終わらせたけど

数学は本当に苦手‥

もう8時だ‥私眠くなるの早いからさ‥

慧『‥もー、ほら肩貸してあげるから‥五分ね！』

ん？

なんて？！

「‥せ、先生なに言ってんの？！」

慧『だから、肩貸してあげる‥ほら』

そう言って私との距離を詰めると

彼の肩に寄りかからせる

「っ‥////」

な、な、なにしてるんだろっ‥

慧『はい、五分間休憩！』

こんなこと‥
家庭教師のすることじゃないよ‥なんて

思っていても‥

体は素直で‥

だんだんとまぶたが下がって来て‥

彼に体重を預けて眠ってしまった