まえあしの恋する彼女達３

※ ページ4

タマにAちゃんを紹介してもらってから良く会うようになって。


最初の方はタマのタイプど真ん中って感じだしお似合いだなっなんて微笑ましく見てたのに･･･


タマのタイプど真ん中の彼女は性格もその上を行く完璧な子だった。


･･･短気なのはご愛嬌。


こんな自由でワガママなタマと一緒にいるならこれくらいがちょうどいい。


タマが彼氏だって誰にも言えないAちゃんがオレを頼るのにそう時間はかからなくて。


いつしかその相談を受ける事が楽しみになってたんだよな。


タマの為にいそいそとビールを持ってきてあれこれ世話をやいてるAちゃんを見てると


この２人、付き合い長くなればなる程どんどんお互いの思いが強くなってんなってわかる。


初めの方は手探りで付き合ってた２人はいつしかタマの束縛がどんどん強くなってって


それでもそんなタマの事わかって嫌がらず
むしろウエルカムでその束縛を受け入れてるAちゃんはオレに取っては相当トリッキーに見える。


･･･２人だけの世界。


オレの入る隙間なんて１ミリもない。


彼氏の親友という立場でいいんだ。


手に入らなくてもこうして同じ時間を過ごせれば。


「そいえばこの前二階堂に会ったんだって？」


美女すぎて引いたって話しを嬉しそうにオレに報告してきてたわ。


「そうやねん！ニカちゃんともこうして会ったりしたいねんけど裕太がな？」

チラっとタマを見て可愛く睨んでる。


「二階堂とはもうダメ。なんかあいつムカつくし。」


「だってあいつ彼女いんじゃん。なに敵視しちゃってんのー？」


軽く聞いたフリしたけど、何でオレはよくて二階堂はダメなわけ？


「彼女いるとかそういう問題じゃないの。
Aにバカが移るだろ？」


「もう！裕太はなんかしらん、ニカちゃんと話してる私の事面白くないらしいねん。」


へえ。


でもタマ、多分、いや絶対二階堂よりオレの方が危険だと思うけど？


なんて思うけど


･･･まあ、オレがAちゃんに手を出す事なんて１００％ないんだから危険なわけないか。


なんか虚し。


「･･･じゃあメンバーの中でオレだけがAちゃんの友達ってわけか。光栄ですわ。」


なんて言ってみるけど、光栄というよりはむしろオトコとして見られてないんだから屈辱的かも･･･


いいや、なんだって。


こうなりゃタマといるAちゃんごと好きなんだから。

※→←☆番外編☆宮っちが恋する彼女 【親友の彼女】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す