まえあしの恋する彼女達３

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そんなオレ達を交互に見てそろそろ帰るかって晴人。


今までは晴人とAの２人を見送ってたけどこれからはオレ達２人が晴人に見送られるんだ。


くすぐったい気持ちになりながらAとタクシーに乗り込んですぐAの手を握った。


まだバツが悪いのか窓の外見てるけどギュって握り返してくれる。


「･･･なあ？オレAと仕事で一緒になってる女の子と比べたりしないんだけど。」


「わかってるよ。これは自分の問題なの。」


まだ窓の外眺めてるまま。


晴人といる時はそんな事考えずに好きなもんめっちゃ食ってるイメージあったのに。


なんでもっと気許してくんないんだろ？


オレの気持ち伝わってないとか？


オレに嫌われたくないって頑張ってるAに対して嬉しいような寂しいような複雑な気分。


考え込んでると晴人からメールが来た。


『Aはお前の事本気で好きだよ。付き合い初めだからかっこ悪い所見せたくないって気負ってんだ。そのうちいつものAになるよ。』


･･････嬉しいようなムカつくようなメールにため息出た。


長い付き合いだった晴人には全然叶わねえ。


『･･･にしてもオレと付き合ってる時より乙女なAが見れてちょっとムカついたけど。』


ってまた続けて晴人から。


なんだよ。オレが不貞腐れてんのわかって持ち上げてくんの？勝手に顔ニヤけるわ。


「･･･何変な顔してんの？」


「バっカ。元々こんな顔だわっ。」


Aに見られてるとは思わずびびるし。


「ね？やっぱもう晴人と会う時タカシ来なくていいよ。」


「なんでだよ。オレがいたら話せない事でもあんの？」


「･･･そうじゃなくて･･･。

晴人にタカシの事見てる私を見られるのが恥ずかしいよ。」


「なにそれ。見せつけてやりゃいいじゃん。」


今日は見せつけられたけどなっ。


バカって。


「こんな事言いたくないけど、私晴人と付き合ってる時と全然気持ち違うの。」


ん？



「ほら、晴人とは友達みたいな感じだったでしょ？でもなんていうかタカシはちゃんと恋人？っていうかね？」


おお。ちょっと体起こして座り直したわ。


「だからそういう私の気持ち、晴人にバレたくないっていうか･･･。」

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