まえあしの恋する彼女達３

みっくんの恋する彼女 【彼女との出会い】 ページ16

オレがAを初めて見たのはいつものフットサルの練習場。


ポツンと１人でオレらの試合見てる女の子がどうしても気になって。


誰の連れ？って一緒に行ってるヤツに聞いたら


あいつだよって教えられた方を見る。


「高木･･･？あいつの奥さん？」


「いや、奥さんは別。彼女とかじゃないらしいけどな。」

って。


奥さんじゃないって聞いてほっとして


･･･どういう関係だよ？って勝手にイラつく。


「あの子最近よく来てるよ。でも別に高木と一緒に帰る訳でもなく気づいたらいないの。」


へえー。余計気になる。


今日はフットサル所じゃなくて
ずっと高木を見てる彼女ばっか見てて他のヤツらにちゃんとやれよなんて切れられてる。


高木がようやく彼女ん所行って話し掛けてる。


嬉しそうに答えてるその笑顔に釘付けになった。


正直タイプど真ん中の外れ１ミリもない。


高木が戻って来た所をすかさず捕まえた。


「な、あの女の子とおまえ付き合ってんの？」


「付き合ってはないよ。」


ちょっと歯切れ悪いから余計気になるだろ？


オレの怪訝そうな顔を悟ったのか


「一方的に好かれてんの。参るだろ？オレだって結婚したばっかりなんだから超我慢してるっての。」


本気でちょっと困った顔してる。


無理もない。


あんな子に想われたらどんな男でも揺れるんじゃねえか？


でも


「な？困ってんならオレ行っちゃっていい？」


一か八かだ。


「･･･泣かせるような事しないら頼むわ。」


高木も複雑な顔してたけどそう言ってくれた。


こいつエラいな。


理性の塊の高木を尊敬しながらそのまま帰ろうとしてた女の子を追いかけて呼び止めた。


「あのっ。ちょっと待って？」


振り返ったその子をやっと真近で見られてドキドキしてきた。


やっぱめちゃくちゃ可愛い。


小柄で柔らかい雰囲気を纏ってる彼女の目線が戸惑いで揺れてる。


「･･･何ですか？」


ようやくオレを見てくれたと思ったら目見開いてびっくりしてるみたい。


「ちょっとだけ話したいんだけどいい？」


また困ったような顔したけどコクンと頷いた。


２人でベンチに座って試合を眺める。


「高木の事好きなの？」


なんて切り出したらいいかわかんなくてそんな事しか言えなかった。


しばらくの沈黙の後急に立ちあがって


「ごめんなさいっ！」


って深々と頭下げてきた。

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