※ ページ27
「太ちゃん？」
あまりにもオレを誘ってくるから堪らずキスしようとしたら甘い声でオレの名前を呼ぶA。
「ん？」
鼻をくっつけていつでもキス出来るように。
「私の事、ずっと待っててくれてありがとう。」
声を震わせながらそう言うAに
「そうだよ。すげー待ったし、すげー長かったあ。」
幸せ過ぎてまたギューッってする。
いつも手に入りそうで入らなかった。
いっつもオレ１人期待して
でも実は全然オレの事なんて見てなかったのに
･･･今は確かにここにいる。
「もう離さないから。」
これから。これから始まるんだ、オレ達。
「大事にする。」
きっと北山と出会ってから
北山といた時はすごく幸せそうだったけど、その期間はきっとほんの少しで。
それからずっと今まで寂しさを抱えてたAの事オレの手で誰にもマネ出来ないような愛し方で幸せにするんだ。
涙が溢れたAの目をそっと拭ってキスした。
「実はすごく期待してるよ？」
なんてプレッシャー掛けてくるAにもちろん、期待以上のオレを見せるよって意気込んで
ふと手元にあった部屋の明かりの電気を灯す。
え？！って驚いてるAの体がぼんやりと
でもはっきり見えて息を飲む。
「全部見せてくんなきゃ。もっと好きになりたいから。」
羽交い締めにして戸惑うAの体を眺める。
「太ちゃん見掛けによらず意地悪だね。」
目を逸らして言うAに
「６年間待った分だけ早く全部知りたいの。」
そう言い訳をして
魅惑でいっぱいのAの胸元にキスを落とした。
ぜってー北山なんかに負けねえんだからなって自分に言い聞かせながら。
片想いの彼
藤ヶ谷side
fin
・
最後の最後までお読み頂きありがとうございました！
また新作でお会い出来れば嬉しいです(^^)
Haru
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作者名：Haru
| 作成日時：2018年2月25日 21時
