片想いの彼～One_sided love～２ (ページ1)

今日:4 hit、昨日:13 hit、合計:70,080 hit

47 ページ1

・

ヒロミツと別れてから4年が経った。
4年の間に変わった事と言えば
グラドルの肩書きから女優になった事。

･･･全てヒロミツのおかげ。

「今の神田さんの持ってる武器でグラドルで成功したら女優の道開けるんじゃない？」

あの言葉を胸にずっと頑張って来た。

彼女にしてもらってからも

「オレにも充分その武器通用してるから安心して？」

って私を愛しそうに見つめてくれた。
ヒロミツにそう言われたら何もかも上手く行く気がしてた。

ヒロミツに導いて貰った道、無駄にしたくない。

頑張ってる姿を少しでも目に留めてほしくて
コンプレックスだった私の『武器』も
今では本物の武器にして女優業をひた走る。

あの日

ヒロミツが黙って出て行った最後の夜

違う人とした後の私の事、どうしても見られたくなくてすぐに帰ってって言った。

ヒロミツの声聞いた瞬間から絶望的になって
私達の終わりが今なんだって事を直感した。

元々私ばっかり追いかけてたんだもん。
私が他所を向けばこの関係が終わる事は明白だった。

わかってはいたけど、黙って出て行ったまま何も音沙汰のないヒロミツに落胆して、謝る事すら出来なかった私は自分のした事を後悔して止まなかったけど

あの時の私はどうしても誰かの温もりが欲しくてしょうがなかった。

ヒロミツには嫌われたくない一心で最初は裸を見られるのが怖かったけど、ヒロミツじゃない男の人と寝た所でなんて思われようが平気だった。

私の事を無茶苦茶にして抱いて欲しかったけど
逆に私に好意があるらしかったその人に優しくして貰った時何してんだろって我に帰った時はもう遅かった。なにもかも。

あの後、私達の関係をはっきりさせるためにもヒロミツにメールしたんだ。

一言、ごめんなさいって。
でも、返事はなかった。
それでいい。

あんなにヒロミツを追い掛けてた私が他の男の人としちゃうなんて最大の裏切りだよ。

ヒロミツは私の事恨んですぐ忘れてくれたらいいの。

･･･そこまで想われてたかは今はもうわからないけど。

ヒロミツと別れた後で藤ヶ谷さんから何度も連絡があった。

ヒロミツと関係のある人とは会いたくなかったけど藤ヶ谷さんには色々と助けて貰ったんだもん。

藤ヶ谷さんと会うのもそれで最後にしたまま4年の月日が流れて、今はヒロミツ以来の彼氏が出来た。

･･･結婚してる人だった。