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その先の15時からの打ち合わせは
私は参加しなかった。





一週間後には大阪へ行かないといけない。



もう、私の仕事はここにはない。



私がいなくても、二階堂くんと幸田さんに任せていれば大丈夫。



なんの心配もなくそう思えるってことは
やっぱり私はここであまり役に立ってなかったのかな。





「一ノ瀬さんっ、私っ、」





不安そうに涙目で私を見つめてくる幸田さんに
大丈夫だよ、と肩を叩いた。





「二階堂くんもいるし。今まで入念に打ち合わせもしたし二人なら大丈夫。あ、今日は挨拶にミツさんついてくれるって言ってたし!」


「・・・一ノ瀬さんの考えた企画、必ず通しますんで。」




普段明るい二階堂くんも
やけに真面目な顔で私にそう言ってくれた。




そのまま私は総務や経理へ行き
転勤の手続きをして、夕方には家に帰っていた。



一週間後、12月1日から大阪だ。



この一週間は引き継ぎと引越しの準備に当てられる。



もうすぐ年も越すのに引越しとか・・・



これはお正月は一人で迎えろってことなのかな。











「・・・・・・くっそぉー、」






家に帰ると
ずっと張り詰めていた気持ちが切れて
急に色んな感情が押寄せる。




悔しい悔しい悔しい、



ここですら、私の居場所がなかったことに
生きてる価値すら見いだせなくなってしまう。



スーツのまんまベットに仰向けに寝転ぶ。




大阪なんて。
出張でしか行ったことない。



まさか住むことになるなんて



東京でしか生活したことない私は不安しかないけど
やることは同じなわけで、今まで通り
いや、今まで以上に頑張るしかない。



・・・・・・また居場所を見つけなければいけない。




静かで重い空気の部屋に
インターフォンの音が響いた。



忘れてた。



この音で忠義を思い出した。



こんな時間にやってくる来客は彼くらいだ。



忠義との関係も、もう終わりだ。



忠義と体の関係を持つようになって三ヶ月・・・ってとこか。
潮時だよね。



ドアを開けると冷たい空気とともに
笑顔の忠義が立ってる。





「おつかれ、」




手にはワインを掲げ
「今日はとことん飲もうな。」



そう言いながら部屋へ上がる。



その大きな背中を見てるとなんか・・・



もう会わない、なんて言える自信ない。

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設定タグ:北山宏光 , Kis-My-Ft2 , 大倉忠義   
作品ジャンル:恋愛
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Haru(プロフ) - ななぼーさんさん» ななぼーさん🎶ありがとうございます(т-т)次も完結目指して魅力的な作品にできるよう頑張りますね(^^)今後ともよろしくです♡ (2022年11月14日 22時) (レス) id: aded2e7013 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - みんさん» 相模原人に笑ってしまったwやっぱ私、結局東大阪人か相模原人の男なのよねー(すぐ乗っかる) (2022年11月14日 22時) (レス) id: aded2e7013 (このIDを非表示/違反報告)
ななぼーさん(プロフ) - Haruさん!占ツク6年目おめでとうございます〜〜!ほんとにHaruさんの作品、大好きなものばかりで、、、♡また新作嬉しいです! (2022年11月10日 7時) (レス) @page5 id: 613beb2b91 (このIDを非表示/違反報告)
みん(プロフ) - Haruさん» めっちゃ喜んでるー!緩い大倉くんとデキル北山くんなんて〜男は相模原人に限るけど笑 どうなっちゃうのか楽しみです! (2022年11月9日 22時) (レス) @page5 id: 893b342f6c (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» だいぶ大人なお話だよね♡気持ちわかるでしょー??だから漫画の方もぜひ読んでいただきたいのです(なんの宣伝) (2022年11月9日 17時) (レス) id: aded2e7013 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Haru | 作成日時:2022年11月8日 21時

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