魅惑的ミルフィーユ

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園田は多分経験がない。



安達自身もそんなようなことを言ってたけど
きっとそんなの比じゃないってわかる。



だけど、自分を抑えようとしても止まらなかった。
ダメだって思うのに園田の口の中に舌を入れ込んで･･･



バカだわ、
ここ、会社のエレベーターの中なのになんちゅうことしてんだよ。



頭の中で突っ込みながらも理性が心を支配して止められなかった。



イチゴ味の甘い吐息に頭がおかしくなりそうだ。



若干胸元を押されてて我に返る。




「はぁ、･･･ぶちょ、私、もう、」


「･･･っ、やりすぎたな。」


「･･･です、」




素直にギブアップしてる園田がかわいくて
そしてそのウブさが迷ってた俺の気持ちを呼び起こす。





舞い上がってる場合じゃない。
冷静になんなきゃ。



こいつ、なんだかんだ言ってわかってんのかな。




「園田？俺、おっちゃんだぞ？」



確認しとかないと、前に進めない。



「私、ぶちょーをおっちゃんとか思ったことないです。」




･･････見えてんのかよ。大丈夫か？
だから念押し。




「おまえと一回り以上離れてる。」


「大人で素敵です。」


「･･････ほんとに、俺でいい？」





何言っても引き下がりそうにない園田に大敗だわ。



でもどこか不安もあって。




園田が俺の目を見つめてくるけど
いつもその真っ直ぐなその目に応えていいのか迷ってしまう。
それなのに。




「私、ぶちょーがいいですっ、北山部長がっ！大好きですから！」





･････････迷いない園田は眩しいよ。
そこが可愛くもあって脆くもあって
大人の俺が守ってやんなきゃってそこではっきりと決断できた。






「ま、俺が恋愛のなんたるかを全部教えてやるよ。」







余裕なんて全くないけど
園田に不安にさせないように微笑んでみる。



でも、一応玉に耳たぶ触らせんのだけはもう止めさせたいから即注意。





「色々教えてください」って言ってる園田の言葉に変に恥ずかしくなる俺ってやっぱり汚れてるわ←







そこで、明かりが付いて
エレベーターのドアが開いた。






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