魅惑的ミルフィーユ

「恋は突然に」園田side -Haru- ページ25

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「おーい、園田ちゃん、やべーぞ顔が。」


「･･･顔がやばいのはほっといてください。そんなのどうにもならないじゃないですか。」


「違うっ、そういうやばいじゃなくて！死！死相が！出てる！」


「出てません。元々こういう顔なんです。」





今日は二階堂さんの絡みも本当にめんどくさい。
こんな顔なのよ。ほっといてくださいよ。
どうせ私なんて可愛くないし。
可愛くないくせに部長の家に泊まり込むとか図々しいし



そうだ、やっぱりあの所業がダメだったんだ。
あれが決定的･･････



チガウ。
初めからダメだったんだってだから！！





「あ"ぁぁぁーー！！！！」
「わ、びっくりした！」





「園田ちゃん？ちょ、大丈夫？耳たぶ触ってやろか？」


「･･････結構です。」






どんな気の使い方よ。
耳たぶお触り大好き兄さん←玉森さんは
今日は出張でいない。






耳たぶ触ると落ち着くワンコみたいになってんじゃん。
･･･喜んでると思われてたのか。



二階堂さんがそう思ってるってことは、きっと部長も･･･





って、だから関係ないんだってば。





死相が出てたってなんだって仕事はしないといけない。
これ以上、部長に幻滅されたくない。




ちらっと部長のデスクを見る。




･･･相変わらず、かっこいい。



彼女いたって好き
失恋したって好きだし
仮にめっちゃ酷いこと言われたって絶対好き
ドMかな、私。知らなかった。







「あ"ぁぁぁぁー、」


「園田ちゃん、おちついて？これあげるから！」




焦ったような二階堂さんが飴ちゃんをポッケから取り出して手のひらに乗せてくれた。





「二階堂さん、やさしー、」




飴ちゃんくれる二階堂さん、好き。



あ、私、なんかもうおかしい。









・







一昨日だ。
部長が安達さんと付き合ってるって知ったのは。



その夜は眠れなくて
そして次の日の夜も眠れなかった。



疲れだけが蓄積されて
でも頭はものすごく冴えて仕事をこなす。



でも･･･





「･･･園田ちゃん、頭からプシューって音聞こえる。やばい！帰りな！な？」


「･･･ハイ。今日はかえります。」




やけに心配してくれる二階堂さんの言葉。



そうだ。本当に疲れた。
今日は寝よう、絶対に寝ないと。




部長に挨拶して帰ろうとしたけど
定時すぎても部長はフロアにいなくて。



部長も頑張ってるんだから私も明日からもっと頑張ろう。



そう思ってフロアを後にした。

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