まえあしの恋する彼女達

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いつもオレの為にこんなに一生懸命になってくれてるのに何を不安に思う事があんだろ･･･？


とにかく絶対離したくないのっ。


その為にはなんだってすんだかんな？


楽屋で宮田に今日Aお迎え行くんだってウキウキ言っちゃったら


「え？！タマの噂の彼女？オレも行くー！！」


･･･ニカになんでAを見せないといけないわけ？
Aが減るわ。


「なんでだよ？意味わかんねえ。」

「見るだけじゃん！挨拶するだけ！な？！」


どんだけ暇なんだよ。


･･･でもAを見せびらかしたい気分もあるオレは渋々オッケーしたものの･･･


まあ、ニカなら害ないわって軽い気持ちで車を用意したんだけど･･･





「･･･なんでミツいんの？！」


聞いてねえしっ！！


ミツはダメだろ。どう考えたってミツはダメっ。


あ？って、平然となんの躊躇もなくオレの後ろ座ってるし？！


「いや、二階堂がどうしてもっていうからさ？」


ニカを黙殺するとそんなオレを無視してピースしてきた。


マネージャーの車借りてるから自動的にミツとニカを送ってそっからAとAっちと飯だ！


送る間にまさかAがミツに惚れちゃうなんて事が･･･？！


こわい。こわすぎる。


Aと合流したら即降ろそう。うん。


そう決め込んでオレは車を発車させた。


料理教室の前にあるカフェでいつもAっちとお茶してるって聞いてたからすぐ近くに停車する。


しっかし黙って窓の外眺めてるミツをミラーでチラ見して考える。

そもそも人の彼女に興味なんてないクセに何しに来てんだ？


オレの彼女が美人ってのを聞きつけてあわよくば？！ここにもいたの？！そうなの？ミツ？！




･･･ダメだ。とにかくミツには即刻降りて貰わないとっ。


Aに電話掛けてマネージャーの車でミツとニカと待ってるって言って一方的に電話を切る。


だってそうしないと電話口ですげー怒られちゃうもん。


きっと会ったらしゃあないな、裕太はって呆れて笑ってくれるから。


その笑顔を想像してニヤニヤしながら待ってると、来た来たっ。


Aが女の子を引っ張りながらこっちへ小走りでやってくる。


助手席に乗り込んだAは早速ミツとニカに元気に挨拶してて。


お茶してる所突然行ったのに
やっぱり怒らずにちゃんとオレの事立ててくれるAがもはや誇らしい。

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