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「人の女に手出すのやめろ。
次やったらマジで許さねえから。覚えといて?」
電話の向こうで戸惑ってる男の声を無視してそのまま切った。
気まずそうにしてるAに
「これでこいつとの事は終わり。わかった?」
微妙にうんって頷いてる。
「ってかさ。ちゃんと会社で彼氏いるって触れ回っといて。」
「・・・それ何?すごい変な人じゃん、私。」
この際変な人扱いでいいわ。
「誰かに言えば一瞬で拡がるって。
とにかく口の軽そうな奴2、3人に。」
とにかく必死だって。
うーん、って渋ってるけどAに選択権はないの。
・
「太輔!すごいねえ。2人の人に彼氏いるって言ったら週末には皆知ってたっ。」
翌週の土曜、不思議顔のAから報告を受けて少しほっとした。
そりゃそうだろ。
Aがどれだけ社内で人気あるかなんて見てなくても分かるわ。
「はあー。これでしつこい人減ったらいいんだけど。」
は?
聞き捨てならない事をサラリと言うAにまたオレのセンサーが察知する。
「・・・どういう意味?」
「私ってからかいやすいみたいでね?しょっちゅう誘われたりするんだけどそういうの断るのも疲れてきちゃって。」
いや、きっとそれは本気で誘われてんだろ?
「・・・いい加減にしろよ?」
オレはやっぱりこいつの王子にはなれないな。
へ?ってオレの声色が変わった事にギョッとしてるAにとにかく説教だ。
キョトン顔のまんまのこの可愛い彼女はいつまでオレのとこにいてくれんだろ?
不安を隠すように
「とにかくそこ座れ。」
こういう時だけ兄ちゃんっぷりを発揮しちゃうし。
なにー?って言いながらまだ状況が飲み込めてないこいつを目の前にして
ダメだ、説教より先に無意識に抱きしめてた。
「・・・モテ過ぎる彼女がいるとオレの身が持たないって。」
本音が口をついて出てた。
この後に及んでも何言ってんのよ?って、呆れてるAにはもう何言っても無駄だ。
オレに輪をかけた天然っぷりにお手上げだし。
「頼むからオレから離れんなよ?」
弱気な事も、Aにはいくらだって言うから。
こんなオレを受け止めてくれんのはやっぱりAしかいない。
「太輔は私の事見る目にフィルターかかり過ぎだよね。」
・・・やっぱり自分の魅力に気付いてない彼女に辟易しながらも可愛いなって思ってしまうオレは今日もAにぞっこんだ。
たいぴーの恋する彼女
続く
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Haru(プロフ) - 美紀さん» 美紀ちゃん♪ここは皆さんが投稿してくれる所なので良かったらボードかメッセ欄から送って頂けたら嬉しいな(^^) (2018年5月2日 10時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - はるちゃんって呼んでもいい (2018年5月1日 18時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - 美紀さん» 美紀ちゃん♪良かったらまたコメントしてね(^^)待ってまーす! (2018年4月15日 16時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 作者さんタメでいいよ美紀敬語とかいやだから作者さんが良ければ仲良くなりたいです友達兼ネッ友から美紀か美紀ちゃんって言われてるけど好きに呼んで (2018年4月15日 10時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - 美紀さん» オール担の方に最高って言って貰えて幸せです♪ありがとうございます!嬉し過ぎますっ!コメありがとうございました! (2018年4月14日 20時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年2月11日 22時