まえあしの恋する彼女達

玉ちゃんに恋する彼女 【ヤキモチ妬きの彼】 ページ21

私にはメッッチャ自慢の彼氏がいる。


とにかくかっこよくて可愛くて。


バカみたいに自分に正直で




私の事を終始好き好き言って
フワフワまとわりついてくる裕太が愛くるしくてしゃあないねん。



「ただいまあ、Aー？」


帰ってくるなり私を探しだしてる裕太は今日もその辺の女子よりだいぶ可愛い。


「ここやでえ？」


「何してんの？こんな所で。」


後ろから抱き締めてきててちょっと拗ねてる。


「ちょっと掃除やん？この部屋ほとんど入らへんからたまに整理してんねん。」


ふーん、って超興味なさそう。





出会った時にすんごいツッコミ所満載の『玉ちゃん』にめっちゃ興味持って。


いくら教えても吸収出来ない関西弁もいざ本番になればなんとなくこなしてて。


その場にいるだけで華を持つ役者のたまもりゆうたに釘付けになった。


私の昔からの悪い癖で玉ちゃんを誘惑しちゃってんけど。


まさか今でも付き合ってるような本気な彼氏になるなんて思いもせえへんかった。


正直こんなに長く付き合ってる人初めてやからね。

裕太には内緒やけど。


芸能人と付き合うなんて絶対嫌やってんけど


裕太に同棲を持ちかけられた時にグラっと心が揺れた。


極度の寂しがり屋で1人でいられへん私には一緒に住んでくれる男の人がいたら例え裕太じゃなくても飛びついてたかもしらん。


ラッキーな事に裕太にそれを言って貰えて。


またラッキーな事に私達はものすごくウマがあった。


私みたいな小うるさいうっとおしい女と一緒に住みたいなんて男の人はなかなかおらへんと思う。


でも、私の話しなんて聞いてんのか聞いてへんのか
とりあえずへえーとか。うん、とか
適当にゆるく相づちを打ってくれる裕太には優しさしか感じない。


そんな裕太が今日はことさら機嫌が悪い。


「ご飯食べて来たん？」


食べたしってその返事すらもブスッとしててめっちゃ笑えんねんけどっ。


なんでこんな可愛いんやろ？


裕太に言ったら絶対怒られるけど、
私は機嫌悪い裕太が意外と好物やねん。


なんでか何言っても気のない返事しかしてこうへん裕太をちょんちょん突っついて遊んでる。


「･･･やめろよ。」


あれ？今日本気でなんかあかん感じ？


うーん。なんかしたっけ？

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